利益シミュレーター

バイナリーオプションの利益シミュレーション|勝率から損益の幅を出す

取引回数・勝率・購入代金の3つで損益の中心は出ますが、1つの数字には決まりません。10回・勝率50%なら損益は−5,000円から+5,000円へ散らばり、黒字37.7%・損失37.7%です。黒字で終わる確率と最悪の金額まで出す手順を、計算過程つきで示します。

取引回数、1回あたりの購入代金、置いた勝率の3つがあれば、損益の中心は取引回数 ×(1,000円 × 置いた勝率 − 1回あたりの購入代金)で出ます。10回を1枚ずつ、購入価格500円、勝率60%と置けば+1,000円です。

ところが、この+1,000円で終わる確率は25.1%しかありません。10回のうちちょうど6勝になったときだけの金額だからです。実際の損益は勝ち回数が整数で動く階段になっていて、同じ前提でも11通りの結果に散らばります。そのうち16.6%は損失です。

だから利益シミュレーションの出力は、1つの数字ではなく4つにします。中心の金額、損益の幅、黒字と±0と損失それぞれの確率、±0になる勝ち回数です。この4つなら、手元の資金で最悪の側に耐えられるかを先に判断できます。

この記事では、その4つを電卓で出す手順を扱います。前提には、ペイアウト額や購入価格の範囲、1日に取れる回号の数といった公表値を使い、勝率だけを仮定として置きます。1回あたりの損益が釣り合う勝率そのものは損益分岐勝率の計算、勝ち回数を確定値として入れたときの残高推移は資金推移の試算にあります。ここは置いた勝率から、結果がどこまで散らばるかを出す側です。

損益の中心は3つの数字で出る。それ1つでは答えにならない

国内のラダー型では、受け取る額が固定されていて、払う額が動きます。GMOクリック証券は外為オプションのペイアウト額を「1枚につき1,000円(固定)」、取引手数料を「0円」、取引に必要な金額を「1枚あたり約50円〜999円です。」と公表しています(2026年10月14日確認)。外れた回に失うのは払った代金の全額です。みんなのオプションは「予測どおりにならなかった場合には、チケット購入金額と同額が損失となります」と記載しています(同日確認)。

この2つだけで損益は決まります。取引回数をn、1回あたりの購入代金をc、勝ち回数をkと置くと、損益 = 1,000円 × k − c × n です。受け取りは勝った回だけ、支払いは全部の回で起きるからです。

ここに勝ち回数の代わりに「置いた勝率p」を入れると、出てくるのは中心の金額になります。n=10、c=500円、p=0.6なら、1,000×(10×0.6)− 500×10 = +1,000円です。式としては正しいのですが、この金額になるのはちょうど6勝したときだけです。5勝なら±0、4勝なら−1,000円で、金額は1,000円刻みでしか現れません。

同じ前提から出した損益試算の2通りの答え方を左右で比べたOK・NG図。左のNGは「勝率60%なら1日+1,000円」と1つの数字だけで答える書き方で、6勝ちょうどになる確率が25.1%しかないこと、4勝以下で終わる16.6%が損失になること、最悪が−5,000円になることが見えない。右のOKは4つの出力で答える書き方で、中心の期待損益+1,000円、損益の幅−5,000円〜+5,000円、黒字63.3%・±0が20.1%・損失16.6%、±0になる勝ち回数5勝(黒字は6勝から)を並べている
図1:左右で使っている数字は同じです。違うのは、損失側と最悪値を出しているかどうかだけですペイアウト額1枚1,000円(固定)と取引手数料0円は、GMOクリック証券「外為オプション 取引ルール」の記載によります(2026年10月14日確認)。63.3%・20.1%・16.6%は当サイトの計算値で、勝率60%・購入価格500円・毎回1枚・10回という条件は計算の手順を示すために置いた仮定です

図1の右側が、この記事で作る出力です。中心の金額だけを置くと、読者は「1日+1,000円のペースだ」と読みます。実際には16.6%の確率で損失の側に落ち、その最悪は−5,000円です。同じ計算から出した数字なのに、片方は資金の判断に使えません。

なお、ここでの勝率60%は当サイトが見込んだ数字ではありません。金融庁は「一定時間後のレートをピンポイントで高い確度で予測することは非常に困難です」としています(2026年10月14日確認)。置いた勝率は入力であって、根拠ではありません。勝率という数字をどう数え、何回あれば偶然と区別できるのかは勝率の数え方で扱いました。

10回・勝率50%なら、損益は11通りに散らばる

まず回数を決めます。GMOクリック証券の外為オプションは取引時間が「月〜金曜日の午前8:00〜翌午前5:00」で、回号は「第1回〜第10回」、次の回号が2時間おきに始まります(2026年10月14日確認)。1つの通貨ペアで1日に判定を迎えられるのは10回です。金融先物取引業協会の取扱ルールでも「1営業日に設定できる判定時刻の最大数は12回となります。」「お客様との取引開始から判定時刻までの期間(時間)は、当面の間、2時間以上とします。」とされています(同日確認)。1日あたりの回数は、この範囲の中でしか増やせません。

そこでn=10、c=500円、p=0.5として、11通りの結果をすべて並べます。

1日10回号ぶんを1回1枚・購入価格500円で取引し、勝率50%と置いたときの損益の分布を示した縦棒グラフ。0勝は−5,000円で0.1%、1勝は−4,000円で1.0%、2勝は−3,000円で4.4%、3勝は−2,000円で11.7%、4勝は−1,000円で20.5%、5勝は±0で24.6%、6勝は+1,000円で20.5%、7勝は+2,000円で11.7%、8勝は+3,000円で4.4%、9勝は+4,000円で1.0%、10勝は+5,000円で0.1%。損失側の合計37.7%、±0が24.6%、黒字側の合計37.7%
図2:期待損益は±0円ですが、その±0で終わる確率は24.6%です。残りの75.4%は別の金額になりますペイアウト額1枚1,000円(固定)・取引手数料0円・1日の回号(第1回〜第10回)は、GMOクリック証券の公表値によります(2026年10月14日確認)。確率は当サイトの計算値で、10回の勝ち負けの並び1,024通りのうち何通りかで出しています。勝率50%・購入価格500円・毎回1枚という条件は仮定です

確率の出し方は数えるだけです。10回の勝ち負けの並びは2の10乗で1,024通りあり、勝率50%ならどの並びも同じ確率です。5勝になる並びは252通りなので、252 ÷ 1,024 = 24.6%。0勝と10勝はそれぞれ1通りで、0.1%です。紙の上で確かめられる数字なので、ツールの出力を信じる前にここで検算できます。

読み取れることは3つあります。1つめは、いちばん起こりやすい結果でも24.6%にしかならないことです。2つめは、損失で終わる確率と黒字で終わる確率が37.7%ずつで釣り合っていることです。購入価格500円は、損益が釣り合う勝率がちょうど50%になる価格だからです。3つめは、幅の端が−5,000円と+5,000円で、最悪の金額は「代金 × 回数」そのままになることです。1回の損失には上限がありますが、回数を重ねればその分だけ積み上がります。

端の値に当たる確率も出せます。10連敗で−5,000円になる確率は、勝率50%で0.1%、勝率60%と置いても0.01%です。確率は小さいのに、金額としては資金のいちばん痛い側にあります。何連敗までなら資金が残るのかを先に出す手順は連敗確率の計算で取引回数を決める、連敗そのものの出やすさはバイナリーオプションの連敗確率にあります。

勝率を上げても、損失で終わる可能性は消えない

次に、置いた勝率だけを動かします。回数10回、購入代金500円は変えません。

置いた勝率 中心(期待損益) 黒字で終わる確率 ±0で終わる確率 損失で終わる確率 最悪の金額
40% −1,000円 16.6% 20.1% 63.3% −5,000円
50% ±0円 37.7% 24.6% 37.7% −5,000円
60% +1,000円 63.3% 20.1% 16.6% −5,000円

当サイトの計算値です。勝ち回数ごとの確率を足して出しました。勝率60%の行なら、6勝25.1%、7勝21.5%、8勝12.1%、9勝4.0%、10勝0.6%を合計して63.3%です。

中心の金額は勝率に比例して動きますが、損失で終わる確率は消えません。勝率60%と置いても16.6%が残り、6回に1回ほどの頻度で、1日を終えた時点では減っている計算になります。逆に勝率40%と置いても16.6%は黒字で終わります。10回という回数では、1日の結果から勝率を読み取ることはできないということでもあります。

最悪の金額は3つの行で同じ−5,000円です。勝率を上げても最悪値は動かず、動くのはそこに当たる確率だけです(勝率40%で0.6%、50%で0.1%、60%で0.01%)。資金が耐えられるかどうかの判断は、確率ではなく金額の側で行ってください。1回で失ってよい額から枚数を逆算する手順は損失の上限を決めるにまとめました。

購入価格が、±0になる勝ち回数を動かす

購入価格は回号ごとに変わります。みんなのオプションは「目標レートに達する可能性が高い場合はチケット価格は高くなり」、可能性が低ければ価格も安くなると説明し、「判定時間までの残り時間なども、チケット価格に影響しています」としています。購入価格は1Lotあたり50円〜990円です(いずれも2026年10月14日確認)。

価格が変わると、損益が±0になる勝ち回数が動きます。±0になる勝ち回数 = 代金 × 回数 ÷ 1,000円 です。勝率は50%に固定したまま、価格だけを変えます。

1枚の購入価格 10回の支払い合計 ±0になる勝ち回数 中心(期待損益) 黒字で終わる確率 損失で終わる確率
400円 4,000円 4勝(40%) +1,000円 62.3% 17.2%
500円 5,000円 5勝(50%) ±0円 37.7% 37.7%
600円 6,000円 6勝(60%) −1,000円 17.2% 62.3%
700円 7,000円 7勝(70%) −2,000円 5.5% 82.8%
900円 9,000円 9勝(90%) −4,000円 0.1% 98.9%

当サイトの計算値です。勝ち回数の確率は5行すべて同じで、変えたのは±0の位置だけです。それでも黒字で終わる確率は62.3%から0.1%まで動きます。価格900円の回号を10回買って黒字で終わるには、10勝しなければなりません。

ここが利益シミュレーションでいちばん外れやすいところです。勝率を正しく置けたとしても、買った回号の価格帯が違えば答えは別の行になります。価格の違う回号を混ぜた記録から1つの勝率を作ると、どの行にも当てはまりません。金融先物取引業協会の取扱ルールは「取引開始時点で著しく高いペイアウト倍率となる権利行使価格を設定することは禁止です。」としており(2026年10月14日確認)、安い回号だけを選び続けられる仕組みでもありません。価格が動く理由は購入価格とは、払った額に対する率で候補を並べる方法は期待値の計算方法で扱いました。

みんなのオプションのバイナリーオプションを案内する公式ページのファーストビュー
みんなのオプション公式サイトの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。この試算で使った「1Lotあたり一律1,000円のペイアウトが受け取れます」「予測どおりにならなかった場合には、チケット購入金額と同額が損失となります」、チケット購入価格1Lotあたり50円〜990円、価格が可能性と残り時間で動くことの記載は購入価格とペイアウトにあります。出典 みんなのオプション/キャプチャ取得日 2026年8月21日、記載の確認日 2026年10月14日

購入価格に幅があるため、試算の前提として置いた価格は必ず「仮定」と書き残します。公表されている範囲の中の1つの値を選んだにすぎず、その価格の回号だけを買い続けられる保証はありません。

取引回数を増やすと、幅は広がり、引き分けは減る

回数を10回から20回、50回へ増やします。勝率50%、購入代金500円は固定します。

勝率50%・購入価格500円・1回1枚と置いたときに、取引回数10回・20回・50回で損益の出方がどう変わるかを積み上げ横棒で比べた図。10回は損失37.7%・±0が24.6%・黒字37.7%で±1,000円に収まる確率65.6%、最悪−5,000円。20回は損失41.2%・±0が17.6%・黒字41.2%で±1,000円に収まる確率49.7%、最悪−10,000円。50回は損失44.4%・±0が11.2%・黒字44.4%で±1,000円に収まる確率32.8%、最悪−25,000円
図3:回数を増やすと±0が24.6%から11.2%へ減り、その分が黒字と損失へ振り分けられますペイアウト額1枚1,000円(固定)と取引手数料0円は、GMOクリック証券「外為オプション 取引ルール」の記載によります(2026年10月14日確認)。確率は当サイトの計算値で、±0になる確率は10回が252÷1,024、20回が184,756÷1,048,576、50回が約0.1123です。勝率50%・購入価格500円・毎回1枚という条件は仮定で、1回ごとの勝敗が独立だと仮定しています

中心は3つとも±0円で変わりません。変わるのは散らばり方です。損益が±1,000円に収まる確率は、10回の65.6%から50回の32.8%へ下がります。回数を増やすほど結果は中心に寄ると説明されることがありますが、それは「払った金額に対する率」で見たときの話です。金額で見れば幅は広がります。最悪値は−5,000円から−25,000円へ、5倍になります。

±0が減るのは、勝ち回数がちょうど半分になる1点に当たりにくくなるからです。10回なら5勝の1点で24.6%ありますが、50回では25勝の1点が11.2%です。減った分は黒字と損失の両側へ振り分けられ、どちらの確率も上がります。「回数を増やせば勝率どおりに収束する」という言い方は、金額の試算には当てはまりません。

回数を増やすときは、日数も一緒に増えます。1つの通貨ペアで1日10回号なら、50回は5営業日ぶんです。1日に取れる回数の上限は1日に何回取引できるか、注文数量の上限は取引ルールの比較で確かめられます。

この試算が答えないこと

5つあります。試算の結果を使う前に、この5つを先に読んでください。

勝率は分かりません。この計算は勝率を入力として受け取るだけで、その勝率が出せるかどうかは何も示しません。金融庁は「短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれがあります」と注意喚起し、「『絶対勝てる』『確実に儲かる』『すぐ簡単に稼げる』などの勧誘をうのみにしないでください」としています(2026年10月14日確認)。出てきた金額を、見込める利益として読まないでください。

勝敗が独立かどうかは確かめられません。この計算は、1回ごとの勝敗が互いに影響しないという仮定の上に成り立っています。同じ通貨ペアの連続した回号は同じ相場の中にあるため、この仮定が実際に成り立つ保証はありません。成り立たない場合、実際の散らばりは計算値より広くなることも狭くなることもあります。当サイトはこれを検証できていません。

購入価格を1つに固定できません。前の節のとおり、価格は可能性と残り時間で動きます。固定できるのは試算の中だけです。

途中で売却した回は乗りません。判定を待たずに売ると、損益は当たり外れの2択ではなく売却価格との差で決まります。1,000円と代金の引き算では表せないため、別に記録します。扱いは途中売却とはにあります。

資金が尽きる並びは表せません。残高が1回あたりの代金を下回ると次の注文が出せず、残りの回数は実現しません。最悪値の−5,000円や−25,000円を払える資金が先にあることが、この試算の前提です。

税金もこの式の外側にあります。利益が出た年の扱いはバイナリーオプションの税金で扱いましたが、最終的な判断は税務署か税理士に確認してください。取引相手が金融庁の登録を受けているかを自分で確かめる手順は登録業者の確認方法にあります。

試算の手順と、残しておく記録

順番はこうです。

  1. 取引回数nを決める。1つの通貨ペアで1日に取れる回号の数を公式ページで確認し、何日ぶんかを決めます
  2. 1回あたりの購入代金cを置く。公表されている購入価格の範囲内から選び、仮定だと書き添えます
  3. ±0になる勝ち回数を出す。c × n ÷ 1,000円です。割り切れないときは、切り上げた回数が黒字になる最小の勝ち回数です
  4. 最悪と最良を出す。最悪は −c × n、最良は(1,000円 − c)× n です
  5. 勝率pを置き、中心を出す。n ×(1,000円 × p − c)です
  6. 黒字で終わる確率を出す。勝ち回数が3で出した回数以上になる確率を、勝ち回数ごとに足します
  7. 4つを並べて書く。中心、幅、3つの確率、±0になる勝ち回数です。1つの数字で答えません
  8. 入力と計算日を残す。回数、代金、置いた勝率、公表値の確認日を記録します

残すのは答えだけにしないでください。回数、購入価格、置いた勝率、出した中心、黒字の確率、最悪値、計算日の7つを並べて書きます。実際の結果とずれたとき、勝ち回数が想定と違ったのか、買った回号の価格帯が違ったのかを切り分けられるのはこの記録だけです。記録の付け方は取引の振り返りを記録に残すで扱いました。

まとめ

損益の中心は 取引回数 ×(1,000円 × 置いた勝率 − 1回あたりの購入代金)で出ます。ただしその金額になるのは、勝ち回数がぴったり想定どおりになったときだけです。10回・購入価格500円・勝率60%と置いた場合、中心の+1,000円で終わる確率は25.1%、損失で終わる確率は16.6%、最悪は−5,000円です。

覚えておきたいのは2点です。勝率を上げても損失側は消えず、動くのは確率だけだということ。そして、同じ勝率50%でも、買った回号の購入価格で黒字の確率が62.3%から0.1%まで動くということです。試算が外れるのはたいてい勝率の置き方ではなく、価格と回数の前提の置き方です。

ペイアウト額、購入価格の範囲、呼び値、1注文あたりの上限、1日の回号の数はいずれも変更されます。計算の前に各社の公式ページで確かめてください。当サイトの数値の扱いは情報源について、取引に伴うリスクは投資リスクについてに整理しました。ほかの計算は無料ツールと資金管理・確率、条件ごとの比較は比較・口座選びから辿れます。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。