連敗確率

バイナリーオプションの連敗確率|5連敗は何回に1度起きるか

連敗確率は「外れる確率」を連敗数だけ掛けた値です。勝率60%を仮定すると5連敗は1.02%ですが、100回の取引では平均0.59回、約166回に1度は起きる計算になります。前提と資金の減り方、口数を増やして取り返す設計が注文上限に届くまでを数字で確かめます。

連敗の確率は、外れる確率を連敗の回数だけ掛けた値です。勝率を60%と仮定するなら外れる確率は0.4なので、5連敗は 0.4 × 0.4 × 0.4 × 0.4 × 0.4 で1.02%になります。

ここで多くの人がつまずくのは、その1.02%を見て「まず起きない」と読んでしまうところです。1.02%は「次の5回」という1か所だけを見た値で、実際に取引する人が体験するのは100回、200回と続く並び全体です。同じ勝率60%でも、100回の取引の中で5連敗が起きる回数は平均0.59回、平均1回起きるまでの取引回数は約166回という計算になります。1日10回号を取引するなら、17営業日ほどで一度は通る計算です。

この記事では、この2つの数字の出し方を順に確かめます。まず確率そのものの計算、次に「並び全体で何回起きるか」の数え方、そして連敗が資金に与える影響と、口数を増やして取り返す設計がどこで成立しなくなるかを見ます。最後に、これらの計算が置いている前提と、その前提が実際の取引では崩れることを扱います。なお、ここで出てくる勝率はすべて計算のために置いた仮定です。金融庁は「一定時間後のレートをピンポイントで高い確度で予測することは非常に困難です」としています(2026年9月28日確認)。

外れる確率を、連敗の回数だけ掛ける

計算に使うのは外れる確率だけです。勝率が w なら外れる確率は 1 − w で、n連敗の確率は (1 − w) を n 回掛けた値になります。勝率60%なら0.4、勝率50%なら0.5です。

仮定した勝率 外れる確率 3連敗 5連敗 7連敗 10連敗
40% 0.6 21.6% 7.78% 2.80% 0.60%
50% 0.5 12.5% 3.13% 0.78% 0.098%
60% 0.4 6.4% 1.02% 0.16% 0.010%
70% 0.3 2.7% 0.24% 0.022% 0.00059%

当サイトが計算した値です。各社が公表している数字ではありません。読み方で注意したいのは、この表が「これから始まる n 回が全部外れる確率」を並べたものだという点です。いま3連敗している人が次も外す確率ではありません。次の1回が外れる確率は、何連敗していても0.4のままです。

すでに続いている連敗が次の結果に影響しないのは、各回の判定が別々の回号で独立して行われるためです。「そろそろ当たるはず」という考え方は、この表からは出てきません。金融先物取引業協会の取扱ルールでは、権利行使価格は判定時刻の2時間以上前に決定され、取引開始から判定時刻までの期間は当面の間2時間以上とされています(2026年9月28日確認)。回号ごとに条件が設定し直されるので、前の回号の結果が次の回号に持ち越されることはありません。

「次に5連敗する確率」と「並びのどこかで起きる回数」は別の問い

体感とのずれは、ここで生まれます。1.02%という数字と、実際に何度も連敗を経験するという感覚は、どちらも正しいことがあります。数えている場所の数が違うからです。

連敗についての2つの問いを左右で比べた図。左は「これから5連敗する確率」で、勝率60%を仮定すると0.4を5回掛けて1.02%。右は「100回の取引の中で5連敗が起きる回数」で、0.4の5乗に95×0.6×0.4の5乗を足して0.59回。平均1回起きるまでは約166回。下段は、100回の取引には5連敗が始まりうる位置が96か所あり、2回目以降の位置は直前が勝ちであることを条件に数えるため95×0.6を掛けること、1.02%は1か所ぶんの値であることを示す
図1:1.02%は1か所ぶんの値で、100回の並びには96か所あります勝率60%は説明のために置いた仮定です。確率と期待回数は当サイトの計算値で、当たる確率を示すものではありません。予測の困難さについては金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」によります(2026年9月28日確認)

100回の取引の中で、5連敗が始まりうる位置は96か所あります。1回目から始まる場合、2回目から始まる場合と数えていって、96回目から始まる場合までです。1か所あたりの確率が1.02%なので、96か所ぶんを足せば、体感に近い数字になります。

足し方には1つだけ注意があります。2回目以降から始まる場合は、その直前が勝ちであることを条件にします。そうしないと、6連敗を「2回ぶんの5連敗」として二重に数えてしまうためです。式にすると 0.4の5乗 + 95 × 0.6 × 0.4の5乗 で、0.59回になります。

この0.59回は期待値、つまり平均して何回起きるかを表す数字です。1回を下回っているからといって「起きない」という意味ではありません。0回のこともあれば、2回以上のこともあります。期待値という数字が1回ごとの結果としては現れないという性質は、期待値の計算でも同じ形で出てきました。

100回の中で何回起きる計算になるか

同じ数え方を、連敗の長さと勝率を変えて並べます。

100回の取引の中で連敗が起きる回数の期待値を、連敗の長さ別・仮定した勝率別に並べた棒グラフ。3連敗は勝率40%で8.6回、50%で6.2回、60%で3.8回。4連敗は5.1回、3.1回、1.5回。5連敗は3.0回、1.5回、0.59回。6連敗は1.8回、0.75回、0.24回。7連敗は1.07回、0.37回、0.093回
図2:3連敗は勝率60%でも100回に3.8回、勝率40%なら8.6回です各回が独立し、100回とも同じ勝率という仮定での計算値です。1日の回号数はGMOクリック証券「外為オプション 取引ルール」の第1回〜第10回、1営業日に設定できる判定時刻の上限12回は金融先物取引業協会の取扱ルールによります(2026年9月28日確認)

3連敗は、勝率60%を仮定しても100回に3.8回あります。勝率40%なら8.6回です。3連敗は「起きるかどうか」ではなく「何度も起きる」前提で資金を組むべき長さだと読めます。一方、7連敗まで来ると勝率60%で0.093回、勝率50%で0.37回まで下がります。同じ100回でも、3連敗と7連敗では桁が2つ違います。

もう1つ読み取れるのは、勝率の差が連敗の頻度へ大きく効くことです。5連敗の列を見ると、勝率40%で3.0回、50%で1.5回、60%で0.59回です。勝率が10ポイント上がるごとに、頻度はおよそ半分以下になります。逆にいえば、仮定した勝率が実際より高すぎると、覚悟している連敗の長さは実態より短いことになります。

平均1回起きるまでの取引回数を、日数に直す

期待回数は小数になるので、感覚と結びつけにくい面があります。そこで「平均して1回起きるまでに何回取引する計算か」に直します。上の式を1回になるように解いたもので、次のようになります。

仮定した勝率 3連敗 5連敗 7連敗 10連敗
40% 約12回 約35回 約94回 約421回
50% 17回 67回 261回 2,056回
60% 約27回 約166回 約1,023回 約15,900回
70% 約54回 約591回 約6,538回 約242,000回

当サイトの計算値です。勝率50%の列が整数になっているのは、外れる確率が0.5でちょうど割り切れるためで、他意はありません。

これを日数に直すには、1日に何回取引するかが要ります。GMOクリック証券の外為オプションは1回号が3時間で、第1回から第10回まで設定されています(2026年9月28日確認)。金融先物取引業協会の取扱ルールでは、1営業日に設定できる判定時刻の最大数は12回です。仮に1つの通貨ペアで1日10回号すべてを取引するとすれば、100回はおよそ10営業日、2週間ほどにあたります。

GMOクリック証券の外為オプションを案内する公式ページのファーストビュー
ペイアウトを「1枚につき1,000円(固定)」、取引手数料を「0円」とし、回号を「第1回〜第10回」(1回号3時間)と公表しているGMOクリック証券『外為オプション』の公式ページの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。回号と手数料の記載は外為オプション 取引ルールにあります。出典 GMOクリック証券「外為オプション」/キャプチャ取得日 2026年8月21日、記載の確認日 2026年9月28日

この換算で表を読み直すと、勝率60%を仮定した場合、3連敗は約27回なので3営業日ほどに1度、5連敗は約166回なので17営業日ほどに1度、7連敗は約1,023回なので5か月ほどに1度、という計算になります。数か月続ける前提なら、7連敗は「いつか通る道」の側に入ります。取引の頻度そのものは1日に何回取引できるかで扱いました。

回数を減らせば連敗に遭う頻度は下がりますが、それは連敗が起きにくくなったという意味ではありません。1か所あたりの確率は変わらず、数えている場所が減っただけです。

連敗で資金がどこまで減るかは、1回の割合で決まる

連敗の長さが分かっても、資金への影響は1回にいくら置いているかで変わります。残高に対する割合を決めて発注する形なら、連敗後の残高は「1 − 割合」を連敗の回数だけ掛けた値になります。

1回に賭ける割合 5連敗後の残高 7連敗後の残高 10連敗後の残高 10連敗を埋め戻すのに必要な上昇率
2% 90.4% 86.8% 81.7% 約22.4%
5% 77.4% 69.8% 59.9% 約67.0%
10% 59.0% 47.8% 34.9% 約186.8%
20% 32.8% 21.0% 10.7% 約831.3%

開始時の残高を100%としたときの仮定の計算例です。ここで目を引くのは右端の列です。減った割合と、元へ戻すのに必要な割合は釣り合いません。10%ずつ置いて10連敗すると残高は34.9%になり、元の水準へ戻すには186.8%の上昇、つまり残った資金を3倍近くにする必要があります。20%なら831.3%です。

減り方が非対称になるのは、割合で計算している以上、残高が小さくなるほど1回の金額も小さくなるためです。つまり同じ割合で取り返そうとすると、減るときより戻すときのほうが多くの勝ちを必要とします。1回あたりの金額をどう決めるかは資金管理の基本、損失停止額からの逆算は1回いくらで取引するかにまとめています。

ここで、バイナリーオプションの「損失が限定される」という性質と混同しないでください。1回で失うのは支払った購入代金までです。みんなのオプションは「予測どおりにならなかった場合には、チケット購入金額と同額が損失となります」と書いています(2026年9月28日確認)。上限があるのは1回ごとの話で、この表が示しているのは回数を重ねた合計です。両者の関係は損失が限定される意味と外れたときの損失で扱いました。

口数を増やして取り返す設計は、7連敗の次で注文上限に届く

連敗確率を調べる人が次に行き着くのが、外れるたびに口数を増やして一度の勝ちで取り戻す方法です。この設計がどこで止まるかを、公表されている数字で確かめます。

まず、国内では賭け金を倍にしても取り戻せるとは限りません。当たったときの受取額は1単位1,000円で固定され、動くのは購入価格のほうだからです。1口の利益は「1,000円 − 購入価格」なので、購入価格が600円なら1口400円しか増えません。600円を取り戻すには2口が必要で、倍賭けでは足りません。

外れるたびに口数を増やして損失をちょうど取り戻そうとした場合の、必要口数と累計損失を8回ぶん並べた工程図。購入価格600円・1口の利益400円という仮定で、1口600円、2口1,200円、5口3,000円、12口7,200円、30口18,000円、75口45,000円、188口112,800円、470口282,000円と増え、累計損失は469,800円に達する。8回目の470口は公表されている1注文あたりの上限200枚・200Lotを超える。ふくらむ倍率は1,000円÷(1,000円−購入価格)
図3:累計損失は毎回2.5倍になり、8回目の470口は1注文の上限を超えます購入価格600円で毎回同じという仮定の計算例です。上限は楽天証券「らくオプ サービス概要」の1取引あたり200枚、外為どっとコム「外貨ネクストバイナリー 取引概要」の200Lot(購入時)によります(2026年9月28日確認)。推奨する方法ではありません

必要な口数は1口、2口、5口、12口、30口、75口、188口と増えていきます。7連敗した時点で払った購入代金の合計は187,800円です。8回目に必要な口数は470口、購入代金は282,000円になります。

ここで公表されている上限に当たります。楽天証券は「1取引あたり:200枚」「1回号あたり:1,000枚(全通貨ペア合計)」、外為どっとコムは1注文あたりの上限を200Lot(購入時)と公表しています(いずれも2026年9月28日確認)。470口は、どちらの会社でも1回の注文では発注できません。設計としては7連敗までしか想定できていないことになります。

そして前の節で見たとおり、7連敗は勝率50%を仮定すれば261回に1度、勝率40%なら94回に1度の頻度です。上限に当たる場面は、めったに起きない例外ではありません。

ふくらむ速さは購入価格で決まります。累計損失は毎回「1,000円 ÷(1,000円 − 購入価格)」倍になるので、購入価格300円なら約1.43倍ずつ、500円なら2倍ずつ、600円なら2.5倍ずつ、800円なら5倍ずつ、900円なら10倍ずつです。当たりやすい価格帯を選ぶほど、取り返すのに必要な口数は急に増えます。価格と必要勝率の関係は損益分岐点にまとめました。

実際の購入価格は回号ごとに動くため、この計算は毎回やり直しになります。みんなのオプションのチケット価格は1Lotあたり50円から990円、GMO外貨は1口あたり40円から990円(刻み値10円)、楽天証券は1枚あたりの最大購入価格が999円です(2026年9月28日確認)。次の回号で600円のオプションが出てくる保証はありません。各社の条件は国内6社の比較に並べています。

この計算が置いている前提

ここまでの数字は、2つの仮定の上に立っています。どちらも実際の取引では完全には成り立ちません。

1つめは、各回の結果が独立しているという仮定です。回号ごとに権利行使価格が設定し直されるという意味では妥当ですが、同じ方向に張り続けている場合、相場が一方向に動いている間は結果が偏ります。独立性が崩れると、連敗はここでの計算より長く続きます。

2つめは、100回とも同じ勝率だという仮定です。これは実際には成り立ちません。購入価格が回号ごとに違うためです。みんなのオプションは「目標レートに達する可能性が高い場合はチケット価格は高くなり、可能性が低くなればチケット価格も安くなります」と説明しています(2026年9月28日確認)。安い価格帯を選んだ回の外れやすさと、高い価格帯を選んだ回の外れやすさは同じではありません。価格を混ぜて取引した記録から「自分の勝率」を1つの数字にまとめると、この表の前提から外れます。

あわせて、この計算では途中売却を扱っていません。判定を待たずに売った回は、当たり外れの2択ではなく売却価格との差で損益が決まるため、「連敗」として数える基準そのものが変わります。外為どっとコムは売却価格を1Lotあたり0円から約1,000円の範囲としています。扱いは途中売却とはにまとめました。

最後に、連敗を止める方法を売る話には注意してください。金融庁は「『絶対勝てる』『確実に儲かる』『すぐ簡単に稼げる』などの勧誘をうのみにしないでください」とし、友人やSNSを通じて勧誘され、分析ツールが入ったUSBなど高額な情報商材を購入したうえで海外の無登録業者と取引した事例を挙げています。取引相手が登録を受けているかどうかは、金融庁の免許・許可・登録等を受けている事業者一覧で自分で確認できます。当サイトが数値をどう扱っているかは情報源について、取引に伴うリスクは投資リスクについてに整理しています。

使い方:覚悟する連敗の長さを、先に数字で決める

連敗確率の計算は、勝率を上げる役には立ちません。使い道は1つで、取引を始める前に「どこまでの連敗なら資金が残るか」を数字で決めておくことです。

手順は3つです。1つめは、仮定する勝率を決めて、図2の要領で何連敗までが100回のうちに起こりうるかを見ます。勝率60%を仮定するなら5連敗までは想定の内側です。2つめは、その連敗を通ったときの残高を計算します。5%なら5連敗で77.4%、10%なら59.0%です。3つめは、その残高で取引を続けるのか止めるのかを、いま決めておきます。

決めるのは取引していない時間です。連敗している最中に基準を作ると、そのときの残高に都合よく合わせてしまいます。そして、想定した連敗を超えたときに口数を増やす選択は、図3が示すとおり注文上限の側で止まります。実際に何連敗したかを後から確かめられるよう、日時、回号、購入価格、口数、結果を1回ずつ残してください。記録の残し方は取引の振り返りを記録に残すで扱っています。

購入価格の範囲、注文の上限枚数、回号の数はいずれも変更されます。口座を開く前と、しばらく取引していなかったときは、各社の公式ページで確かめてください。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。