取引ルール比較

バイナリーオプションの途中売却を6社比較|締切と売れない条件

国内6社の公式ページで途中売却の条件を確認しました。6社とも判定前に売れますが、締切は判定の2分前、一部だけ売る操作はGMO外貨と外為どっとコムが明確に不可、売却価格が0円のときに売れないのはGMO外貨だけです。売却価格の決め方も社ごとに違います。

判定を待たずに持っているオプションを手放す操作は、国内6社すべてに用意されています(2026年11月2日確認)。呼び方は「売却」「転売」「清算」「途中決済」と分かれますが、やることは同じで、判定前にその時点の価格で手放します。この操作があるかどうかで会社を選び分ける必要はありません。

違うのは、やめ方の自由度です。締切は判定の2分前に集まっていて、残り1分で思い直しても売れません。一部だけ売る操作を「できない」と明記している会社が2社あり、売却価格が0円になったときに売れるかどうかも社によって分かれます。さらに、売ったときに戻ってくる金額の決め方も、公表されている表記が社ごとに違います。

このページでは、6社の公表値を、売れる時間・売れる単位・売れる価格の順に並べます。途中売却そのものの仕組みは途中売却とはで、価格の成り立ちは途中売却の仕組みで扱っているので、ここでは会社ごとの条件の違いだけを見ます。

6社とも売れる。分かれるのは単位と0円の扱い

まず、各社が公式ページに書いている条件を並べます。空欄は、参照したページでその記載を確認できなかったという意味で、制度が存在しないという意味ではありません。

会社(サービス)公表されている呼び方売却の締切一部だけの売却売却価格が0円のとき取引手数料
GMOクリック証券(外為オプション)決済取引は売却各回号の満期時刻2分前以降は、新規・決済ともに注文受付を停止-留意事項に「途中売却:0円でオプションを売却した場合」と記載0円
楽天証券(らくオプ)購入したオプションを転売するための注文取引可能時間の終了まで(第1回は9:20〜11:18、判定時刻11:20)--無料
みんなのオプションチケットを途中売却することは可能売却終了時間まで(第1回は売買終了10:08、判定時間10:10)--無料
GMO外貨(オプトレ!)購入したオプションの売却-(取引時間は毎営業日7:25〜翌5:25)できない(1度に購入したオプションの数量の一部のみを売却することはできず)売却することができない無料
外為どっとコム(外貨ネクストバイナリー)成行による購入したオプションの売却(清算)取引可能時間中(1回号2時間のうち1時間58分、判定期間2分)できない(チケットの一部のみの売却、分割しての売却はできません)0円のときでも売却は可能。購入金額全額が損失無料
IG証券保有ポジションの途中決済取引開始から注文終了までの期間中---
表1:売れるかどうかではなく、どの単位で売れるかで差が付きます出典は各社の取引ルール・サービス概要・取引概要・留意事項のページ(いずれも2026年11月2日確認)。「-」は参照したページで記載を確認できなかったという意味です。IG証券は取引概要に途中決済の価格や手数料の記載を確認できませんでした

読み取れることは3つあります。1つ目は、締切が「判定の少し前」で止まることです。楽天証券は第1回の取引可能時間を9:20〜11:18、判定時刻を11:20と公表していて、最後の2分は売買の対象になりません。みんなのオプションも売買終了10:08に対して判定時間が10:10です。GMOクリック証券は時刻ではなく条件として、各回号の満期時刻2分前以降は新規・決済ともに注文受付を停止すると書いています。

2つ目は、一部だけ売る操作を明確に否定している会社が2社あることです。GMO外貨は「1度に購入したオプションの数量の一部のみを売却することはできず、成行注文のみとなります」、外為どっとコムは「チケットの一部のみの売却、分割しての売却はできません」と公表しています。3つ目は、売却価格が0円になったときの扱いが正反対に分かれることです。GMO外貨は「取引期間中のオプションは、売却価格が0円の場合、売却することができません」と公表し、外為どっとコムは「0円のときでも売却は可能ですが、この場合は当該オプションの購入金額全額がお客様の損失となります」と公表しています。同じ状況で、片方は操作できず、片方は全額の損失を確定させる操作ができます。

締切は判定の2分前。残り1分では売れない

締切は、途中売却をいつ使うかに直結します。各社が公表している時間を1回号ぶんの帯にすると、売れる時間の長さと、最後に残る空白が見えます。

1回号の中で途中売却できる時間を各社の公表値で示した図。みんなのオプション第1回は売買開始7時10分から売買終了10時08分までの2時間58分が売却できる時間で、判定時間10時10分までの2分は操作できない。楽天証券らくオプ第1回は取引可能時間9時20分から11時18分までの1時間58分で、判定時刻11時20分までの2分は売れない。GMOクリック証券は満期時刻2分前以降は新規・決済ともに注文受付停止で1回号は3時間、外為どっとコムは1回号2時間のうち取引可能時間が1時間58分で判定期間は2分、GMO外貨は取引時間が毎営業日7時25分から翌5時25分で売却の締切の記載は確認できず、IG証券は取引開始から注文終了までの期間中だが時刻の数値は確認できなかった
図1:売れる時間の長さは違っても、最後の2分が消える形は共通ですみんなのオプションとGMO外貨の時刻はサービス概要・取引概要、楽天証券と外為どっとコムは第1回号の取引可能時間と判定時刻、GMOクリック証券は取引ルールの注文受付停止の条件(いずれも2026年11月2日確認)。GMO外貨とIG証券は売却の締切を示す数値を参照したページで確認できなかったため、帯を描いていません

外為どっとコムは、この関係を数字で分けて公表している唯一の会社です。取引期間(1回号)を2時間、取引可能時間を1時間58分、判定期間を2分として並べています。つまり、回号の長さと売れる時間はもともと別の数字で、その差が判定期間です。1回号が3時間のGMOクリック証券でも、売れるのは満期の2分前までなので、構造は同じです。

ここで効いてくるのが、スプレッドの動きです。GMOクリック証券は取引レートについて「重要経済指標の発表前後やインターバンク市場の流動性低下時、各回号の満期前はスプレッドが広がる傾向があります」と注記しています。締切が近づくほど売却の条件は悪くなり、しかも2分前には売れなくなります。判定の直前まで様子を見て、不利だと分かったら売る、という使い方は成り立ちません。売るかどうかは、締切よりかなり手前で決める前提で考えることになります。回号の時間割そのものは取引できない時間の比較で扱っています。

売却価格は、購入価格と同じ理論値から作られる

次に、売ったときに戻ってくる金額です。6社のうち5社が、価格の決め方を公式ページに書いています。共通しているのは、購入価格と売却価格が同じ理論値から作られることです。

購入価格と売却価格がどちらも同じ理論値から作られることを5社の公表表記で示した関係図。購入価格はGMOクリック証券がブラック・ショールズモデルに基づき算出しリスクプレミアムをスプレッドとして加味、楽天証券は同モデルを修正した計算モデルで理論値に当社収益を加味、みんなのオプションは理論値に当社収益とリスクウェイトを加減算、GMO外貨はブラック・ショールズ式の値にスプレッドを考慮して1口40円から990円、外為どっとコムは同モデルに基づく値を基準に算出。売却価格はGMOクリック証券が購入レートと同じ取引レートとして2wayで提示、楽天証券は購入と売却をまとめて取引価格と呼び同じ式で算出、みんなのオプションは理論値の価格、GMO外貨は1口10円から1000円マイナススプレッド額、外為どっとコムは1Lotあたり0円から約1000円
図2:売却価格を「理論値の価格」と書いているのは、5社のうち1社だけです各社の取引ルール・サービス概要・取引概要の表記をそのまま配置しました(いずれも2026年11月2日確認)。スプレッドの幅は公表されていないため、図は金額の大小を表していません。IG証券は参照したページに価格の決め方の記載を確認できなかったため含めていません

みんなのオプションの書き分けがいちばんはっきりしています。購入価格は「理論値に当社収益及びリスクウェイトを加減算した価格」で、売却価格は「理論値の価格」です。同社はこの違いから、ペイアウト額がコールとプットの購入価格の合計にはならない一方、売却価格の合計ではペイアウト額になると説明しています。これに対して楽天証券は、購入価格と売却価格をまとめて「取引価格」と呼び、どちらも理論値に当社のリスクプレミアム(当社収益)をスプレッドとして加味した値だと公表しています。GMOクリック証券も同じ考え方で、注文受付時間中は購入レートとその時点の売却レートを両方提示する2wayプライスの形をとっています。

金額の幅まで公表しているのは2社です。GMO外貨は売却時の取引単位を「購入時の取引数量ごと(1口あたり10円〜1,000円−スプレッド金額)」、外為どっとコムは売却価格を「1Lotあたり0円〜約1,000円で変動します」としています。外為どっとコムはさらに「スプレッドの設定により、同一権利行使価格においては『売却価格<購入価格』となります」と明記しています。買った直後に売っても購入価格は戻らない、という関係を公表の形で確認できるのはこの1文です。スプレッドが取引ごとの費用になる構造は取引手数料の比較でも扱っています。

会社(サービス)売却の注文方法売却できる単位公表されている数量の上限売却価格の範囲
GMOクリック証券(外為オプション)成行のみ-新規購入は1注文200枚。売却には上限はありません-
楽天証券(らくオプ)成行注文のみ1枚(呼び値1円)取引の上限は1取引200枚、1回号1,000枚(全通貨ペア合計)-(1枚あたりの最大購入価格は999円)
みんなのオプション成行注文のみ1Lot1回の最大注文数量200Lot、建玉上限1,000Lot1Lotあたりの最大価格は売却の場合1,000円
GMO外貨(オプトレ!)成行注文のみ購入時の取引数量ごと-1口あたり10円〜1,000円−スプレッド金額
外為どっとコム(外貨ネクストバイナリー)成行による売却(清算)購入時の取引Lot数(チケット毎)1注文200Lotは購入時。売却には上限なし1Lotあたり0円〜約1,000円
IG証券--0.1ロット単位の取引が可能-
表2:売却の単位と価格の幅は、公表している社と公表していない社に分かれます出典は各社の取引ルール・サービス概要・取引概要のページ(いずれも2026年11月2日確認)。数量の上限は購入側の値として公表されているものを含みます。詳しくは取引上限の6社比較で扱っています

「半分だけ売る」ができない会社がある

実際に困るのはここです。10Lotを1回の注文で買った人が、半分だけ売って残りを判定まで持つ、という使い方を考えたとします。GMO外貨と外為どっとコムでは、この操作ができません。外為どっとコムは、Lot数にかかわらず一度に購入した単位を「1チケット」とし、一度の購入で取引したオプションと同数(チケット単位)でのみ売却が可能だと公表しています。10Lotを1回で買えば、売るときも10Lotまとめてです。

同社は、1チケットを最小単位とした一括売却の方法も公表しています。単一の原資産を指定して一括で売る場合は購入日時の古い順、売りたいオプションを選んで一括で売る場合は発注時点の画面上の表示順に、チケットごとに売却が執行されます。ただし、途中で取引可能時間の終了時刻を迎えた場合は一部チケットの売却が執行されず、為替市場の急変等により購入価格が生成されていない場合は注文が執行されないとも書かれています。まとめて売る操作は用意されていても、全部が通る保証はありません。

分けて売りたい場合の考え方は、買い方のほうを変えることです。1回の注文で10Lotを買うのではなく、1Lotずつ複数回に分けて買えば、チケットが分かれます。チケットごとなら売却できるので、結果として「半分だけ売る」に近い形になります。ただし各社の注文単位や1回号あたりの保有上限に従う必要があり、注文の回数が増えればスプレッドを払う回数も増えます。GMOクリック証券と外為どっとコムは、売却の数量そのものには上限を置かないことを公表していますが、これは「何回でも売れる」という意味であって、費用が増えないという意味ではありません。

売れない場面は、締切以外にもある

途中売却は、押せば必ず通る操作ではありません。各社が公表している条件を見ると、通らない場面が4つあります。

途中売却の注文が通らない4つの場面を各社の公表内容で示した図。1つ目は満期の2分前を過ぎた場面、2つ目は売却価格が0円になった場面でGMO外貨は売却できず外為どっとコムは0円でも売却できるが購入金額の全額が損失になる、3つ目は会社が売却を中止した場面でGMOクリック証券はレート提示が困難と判断した場合に購入・売却を中止し保有分は満期の判定レートで決済される、4つ目は注文が受け付けられなかった場面でみんなのオプションは当社の負うリスクの度合いにより注文の一部もしくは全部を受け付けられない場合があり、GMOクリック証券は成行のみで画面表示価格と約定価格に差が出る場合がある
図3:4つのうち3つは、こちらの操作とは関係なく起きますGMOクリック証券の取引ルールと留意事項、楽天証券のサービス概要、みんなのオプションのサービス概要と取引に関する注意事項、GMO外貨の取引概要、外為どっとコムの取引概要(いずれも2026年11月2日確認)。4つの場面は当サイトが公表内容を整理したものです

3つ目の「会社が売却を中止する」は、見落としやすい条件です。GMOクリック証券は取引停止事由として、インターバンク市場の流動性低下や為替レートの急変等によりレート提示やヘッジ取引が困難であると判断した場合は購入・売却を中止する場合があるとし、そのとき保有していたオプションは満期時点において判定レートに基づいて決済すると公表しています。売れないまま判定を迎える、という結末が制度として用意されています。みんなのオプションも、商品生成時間より前の10分間に原資産価格が配信されなかった場合など、取引が停止される事由を公表しています。

4つ目は、注文そのものが受け付けられない場合です。みんなのオプションは取引に関する注意事項で、オプション購入後の注文取消はできないが取引可能期間であれば売却は可能だとしたうえで、当社の負うリスクの度合いによっては注文の一部もしくは全部を受け付けられない場合があると書いています。GMOクリック証券は、注文受付が成行のみであるため、端末とサーバーの間の通信時間などにより、発注時の画面表示価格と実際の約定価格に差(スリッページ)が発生する場合があるとしています。画面に出ている売却価格は、約定する価格の確約ではありません。

IG証券の「途中決済」は、他の5社と前提が違う

IG証券だけは、持てるポジションの種類が違います。同社は取引概要で「お客さまは取引開始から注文終了までの期間中であれば新規の買付取引(買付ポジションの保有)、新規の売付取引(売付ポジションの保有)、および当該保有ポジションの途中決済が可能です」と公表しています。

他の5社は、新規で持てるのは買いだけです。GMOクリック証券は新規取引で売却から開始することはできないとし、楽天証券も新規取引としてオプションの売却から開始することはできないと明記しています。みんなのオプションは新規の買付のみを取扱うと書き、外為どっとコムはオプションの売り建ての取り扱いはありませんと書いています。5社の「途中売却」は、買ったものを手放す操作しか指しません。

このため、IG証券で「途中決済」と呼ばれているものは、売りから入ったポジションを買い戻す操作も含みます。同社は0.1ロット単位の取引が可能だとし、各取引の最大損失額を維持証拠金として管理すると公表しています。ペイアウトについては、判定価格が権利行使価格以上の場合に発生し、当該オプションは取引価格100ポイントで清算されると説明されています。単位の取り方も清算の表現も他の5社と違うため、表1や表2の行をそのまま横に比べられません。IG証券の条件を確認するときは、同じ言葉が同じ意味で使われているかを先に見てください。

途中売却は、損失を小さくする操作ではない

ここまでの公表内容を並べると、途中売却の性質がはっきりします。売れば損益はその場で確定しますが、確定する金額は売却価格で決まり、売却価格は購入価格より低い水準で提示されます。外為どっとコムの「同一権利行使価格においては『売却価格<購入価格』となります」は、その条件を最も短く書いた一文です。

外為どっとコムの外貨ネクストバイナリーを案内する公式ページの画面
取引期間2時間・取引可能時間1時間58分・判定期間2分という内訳、チケット単位でしか売却できないこと、売却価格が0円でも売却できることまで取引概要に記載している外為どっとコムの公式ページの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。出典 外為どっとコム/キャプチャ取得日 2026年8月21日、取引概要の記載の確認日 2026年11月2日

各社のリスク表示も同じ方向を向いています。楽天証券は「オプションの購入価格と売却価格には差(スプレッド)があり売却時に損失を被る可能性があります」と記載し、みんなのオプションも「売却価格と購入価格には価格差(スプレッド)があり、売却時に損失を被る可能性があります」と記載しています。GMOクリック証券は留意事項で、投資元本がゼロとなる取引だと説明したうえで、その場合の1つとして「途中売却:0円でオプションを売却した場合」を挙げています。早めに売れば損を抑えられる、という読み替えはできません。

もう1点、回数の問題があります。途中売却は、1回号のあいだに手放して買い直すことを可能にします。GMOクリック証券は、新規購入だけでなく売却や再購入が可能だと案内しています。金融庁はこの商品について、短時間で損益結果が判明するために安易に何度も取引を行ってしまうおそれがあり、短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれがあると注意を促しています。1回あたりの損失は購入金額が上限ですが、回数が増えれば合計は増えます。損失が限定されることの読み方は損失が限定される意味に、取引前の確認点は投資リスクについてにまとめました。

途中売却から口座を見るときの順番

確認する順番は4つです。1つ目は、自分が使う回号の判定時刻と、その何分前に売れなくなるかです。4社は2分という数字を公表しているので、注文の締切は判定時刻から2分を引いた時刻として覚えておけます。GMO外貨とIG証券については、参照したページで売却の締切を示す数値を確認できなかったため、申込み前に各社へ確認してください。

2つ目は、分けて売る必要があるかです。必要なら、チケット単位でしか売れない会社では買い方を分ける前提になります。3つ目は、売却価格がどう決まるかです。売却価格を理論値と公表している会社と、購入価格と同じ式で算出すると公表している会社があり、どちらでも購入価格との差は残ります。4つ目は、実際の画面で売却価格がどう表示されるかです。各社のデモ取引で確かめられるので、デモ取引の比較から対応状況を見てください。

掲載した6社はいずれも金融庁の登録を受けた国内の業者で、このページの掲載順は評価ではありません。売却の条件以外もあわせて見るなら国内6社の比較、条件を変えて絞り込むなら比較・口座選びから辿れます。取引ルールは変更されることがあるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。当サイトが参照する情報の基準は情報源についてに書いています。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。