デモ取引比較

バイナリーオプションのデモ取引、国内6社中4社が公表|条件を比較

国内でバイナリーオプションを扱う6社の公式ページを1社ずつ確認し、デモ取引の有無、登録や口座開設の要否、仮想資金の額、記録が消える条件を並べました。デモを公表しているのは4社、1社は公式FAQで用意がないと明記しています。

国内でバイナリーオプションを扱う6社の公式ページを1社ずつ開いて確認したところ、デモ取引を案内しているのはGMOクリック証券・楽天証券・GMO外貨・外為どっとコムの4社でした(2026年9月15日確認)。みんなのオプションは公式のよくあるご質問で「デモトレードのご用意はございません。」と書いており、IG証券はバイナリーオプションのページからデモ口座の案内へリンクしていますが、そのデモ口座で取引できる商品としてバイナリーオプションを挙げた記載は見当たりませんでした。

「デモがある4社のどれを選ぶか」を決めるとき、差が出るのは使い勝手の感想ではありません。公表されている条件のうち、入るときに何を求められるか、仮想資金がいくらか、練習の記録がいつ消えるかの3つが会社ごとに違います。このページでは、その3つと「デモで確かめられないこと」を、各社の表記のまま並べます。

デモは口座選びの入口として便利ですが、デモの出来がその会社の取引条件の良さを示すわけではありません。ペイアウトや購入価格、取引時間そのものを比べるときは国内業者の取引条件の比較を先に見てください。この記事は、その比較で候補を2〜3社に絞ったあと、実際に画面を触って確かめる段階のための整理です。

デモを公表しているのは4社、1社は「用意なし」と明記

まず、6社の公表記載を並べます。値はすべて各社の公式ページの表記をそのまま転記し、参照したページで確認できなかった項目は「-」にしています。

会社デモの案内始めるのに必要なもの仮想資金期間・リセット対応端末
GMOクリック証券デモ取引(仮想マネーによる外為オプション取引)「登録、ログイン不要!」初期仮想元本 1,000万円ご利用開始から1週間/1週間経過で口座状況がリセットパソコン・スマートフォン
楽天証券「らくオプではデモ取引をご用意しています。」利用条件「なし」(口座保有にかかわらず、事前登録不要)デモ資金 100万円毎週末にリセット-
GMO外貨デモ体験(ブラウザ版取引画面)「登録不要」/利用料 無料デモ資金 300万円更新やブラウザを閉じた場合、取引データは削除スマートフォン・PC
外為どっとコムWebブラウザ版とスマホブラウザ版のデモ(一部機能制限あり)---PC・スマートフォン(ブラウザ)
みんなのオプション「デモトレードのご用意はございません。」----
IG証券バイナリーオプションのページに「無料デモ口座開設」のリンク。デモ口座の取引商品にバイナリーオプションの記載なし姓・名・電話番号・電子メールアドレス・パスワード・国名デモ口座全体で「合計6,000万円の仮想資金」--
表1:同じ「デモあり」でも、入口・資金・消える条件がそろって同じ会社はありません出典は各社の公式ページ(記事末尾の一覧)。いずれも2026年9月15日に確認しました。「-」は参照したページでその項目の記載を確認できなかったという意味で、条件が存在しないという意味ではありません

表の右側に「-」が並ぶのは、条件が悪いからではなく、デモの案内ページに書かれている情報量が会社によって違うためです。外為どっとコムはデモの入口とメニューの一覧を公開していますが、仮想資金の額や利用期間には触れていません。逆にGMOクリック証券は、仮想元本と利用期間を数字で書いています。

みんなのオプションについては、「サービス概要のページに書かれていない」ではなく「用意がない」と公式に書かれている点が重要です。よくあるご質問には「みんなのFX」「みんなのシストレ」「みんなのコイン」のデモについての項目も並んでいるため、FX用のデモを見て「この会社でもバイナリーオプションの練習ができる」と読み違えやすい形になっています。みんなのオプションの取引条件そのものはみんなのオプションの業者ページで確認できます。

入口に必要なものは、3社が「なし」

デモに入るために何を求められるかは、大きく3つに分かれました。GMOクリック証券は「登録、ログイン不要!いますぐデモ取引をご利用いただけます。」、GMO外貨は「登録不要」、楽天証券は利用条件の欄に「なし(楽天証券の口座保有にかかわらず、どなたでも事前登録不要で利用可能です)」と書いています。この3社は、メールアドレスも口座も要りません。登録不要のデモの一般的な注意点は登録不要で使えるデモ取引にまとめています。

左にデモを始めるときに必要と書かれているものを6社ぶん並べ、右に本番の口座で取引を始めるときに確認されることを並べた対応図。左はGMOクリック証券が登録・ログイン不要、楽天証券が口座保有にかかわらず事前登録不要、GMO外貨が登録不要、外為どっとコムは記載を確認できず、IG証券のデモ口座は氏名や電話番号などの登録が必要、みんなのオプションはデモの提供なし。右は協会ルールの適合性の確認、各社の知識の確認、金融庁が求める登録業者かどうかの確認
図1:デモの入口が軽いことと、口座開設の手続きが軽いことは別です各社のデモ案内ページ、金融先物取引業協会「取扱ルールの概要」、金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」の記載から作成(いずれも2026年9月15日確認)。右側は口座開設時に確認される事項で、デモの利用によって省略されるものではありません

IG証券のデモ口座は、姓・名・電話番号・電子メールアドレス・パスワード・国名の入力が必要です。ただし同社のデモ口座の案内で取引できる商品として挙げられているのは「FX、株価指数、株式、商品、ノックアウト・オプション、バニラ・オプション」で、バイナリーオプションは含まれていません。バイナリーオプションのページからデモ口座へのリンクはあるため、登録したうえで画面を開かないと、バイナリーオプションを試せるかどうかは分かりません。この記事では「確認できなかった」として扱います。

外為どっとコムは、デモの入口としてWebブラウザ版とスマホブラウザ版のリンクを直接置いていますが、申込みや登録が必要かどうかの記載は見当たりませんでした。同社はバイナリーオプションのページで「取引ツールのお試しとしてデモトレードツールをご用意しています」と説明しており、位置づけはツールの試用です。

ここで混同しやすいのが、「デモを使えば口座開設が近づく」という誤解です。金融先物取引業協会は取扱ルールの概要で、「お客様との取引開始に先立ち、お取引する金融商品(取引方法を含みます)がお客様に適したものであることを十分に確認することが求められています。」と書いています。各社の口座開設では知識の確認も行われ、みんなのオプションは「知識確認テスト」のページで○×形式の問題と解答を公開しています。デモの利用回数は、この確認の代わりにはなりません。デモ口座と実口座の関係はデモに口座開設は必要かでも扱っています。

らくオプ(バイナリーオプション)を案内する楽天証券の公式ページの画面
らくオプを案内する楽天証券の公式ページの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。デモ資金と利用条件は、このページ内の表に記載されています。出典 楽天証券「らくオプ(バイナリーオプション)」/キャプチャ取得日 2026年8月21日、記載の確認日 2026年9月15日

仮想資金は100万円から1,000万円まで、10倍の差がある

額を公表している3社を並べると、GMOクリック証券が初期仮想元本1,000万円、GMO外貨がデモ資金300万円、楽天証券がデモ資金100万円です。

国内バイナリーオプション6社のデモで使える仮想資金の公表額を、0円から1,000万円の目盛りに帯で並べた図。GMOクリック証券は初期仮想元本1,000万円、GMO外貨はデモ資金300万円、楽天証券はデモ資金100万円で毎週末にリセット、外為どっとコムは額の記載を確認できず、みんなのオプションはデモの用意がないと記載、IG証券はデモ口座全体で合計6,000万円の記載だがバイナリーオプションの記載はない
図2:額を公表しているのは3社で、残る3社は同じ目盛りに置けませんGMOクリック証券「デモ取引」、GMO外貨「デモ体験」、楽天証券「らくオプ」、外為どっとコム「バイナリーオプションデモトレード」、みんなのFX よくあるご質問、IG証券「無料デモ口座」(いずれも2026年9月15日確認)。IG証券の6,000万円はデモ口座全体の額で、バイナリーオプションのデモ資金として公表された額ではありません

この差は「多いほうが得」という話ではありません。効いてくるのは、1回にいくら買うかという感覚がずれることです。購入価格やペイアウトの水準は会社ごとに公表されているので、実額は購入価格とはと各社の公式ページで確かめてください。

ここでは割合の感覚だけを、仮の数字で確かめます。以下の金額はすべて仮定で、特定の会社の条件ではありません。購入価格を1回500円と仮定し、10回ぶんをまとめて買うつもりで5,000円を使うとします。この5,000円は、仮想資金100万円に対しては0.5%、1,000万円に対しては0.05%にあたります。一方、実際に自己資金5万円で同じ5,000円を使えば、資金の10%です。デモで「軽く感じた1回」が、本番では20倍から200倍の重さになるという差が、資金の設定だけで生まれます。

対策は単純です。デモを触るときに、仮想資金の全額を使わず、本番で入金する予定額と同じ範囲だけを使うと決めておきます。1,000万円の残高が表示されていても、5万円で始めるつもりなら5万円ぶんの取引だけを記録します。この置き換えをしないままデモで勝ち負けを数えても、本番の判断材料にはなりません。実際にいくらから買えるかは最低購入価格で扱っています。

練習の記録が消える条件が、3通りある

デモの結果を次に生かすなら、「いつまで残るか」は先に確認しておく項目です。4社の記載は、日数で区切るもの、曜日で区切るもの、操作で消えるものに分かれました。

デモを使い始めてから記録が消えるまでの条件を4社で並べた時間軸の図。GMOクリック証券は利用開始から1週間で口座状況がリセット、楽天証券は毎週末にリセットのため始めた曜日で残り日数が変わる、GMO外貨は更新やブラウザを閉じた時点で取引データを削除、外為どっとコムは期間とリセットの記載を確認できなかった
図3:同じ「1週間」でも、起点が利用開始か週末かで残り時間が変わりますGMOクリック証券「デモ取引」、楽天証券「らくオプ」、GMO外貨「デモ体験」、外為どっとコム「バイナリーオプションデモトレード」(いずれも2026年9月15日確認)。帯は各社の記載を日数の軸へ置いたもので、楽天証券の破線は週末までの残りが一定でないことを示します

GMOクリック証券は、ご利用期間を「ご利用開始から1週間」とし、「1週間経過すると、口座状況がリセットされます。」と書いています。あわせて、ブラウザの設定で「Cookieを削除する」を使っている場合は、その設定によって取引状況がリセットされ、継続して利用できないことがあるとも書かれています。つまり、日数だけでなく同じブラウザを使い続けているかも条件になります。

楽天証券はデモ資金100万円について「毎週末にリセットされます」と書いています。起点が利用開始ではなく週末なので、金曜に始めれば残りは短く、月曜に始めれば長く使えます。GMO外貨は日数ではなく操作が条件で、「デモ口座をご利用中に、更新を行ったりブラウザを閉じた場合、取引データは削除されます」と書いています。ページを更新しただけで記録が消えるため、判定の結果を確かめたい取引は、画面を離れる前に手元へ書き写しておく必要があります。

外為どっとコムは、利用期間とリセットの条件を参照したページで確認できませんでした。デモを何日か続けて使う前提で選ぶなら、この点は問い合わせで確かめる項目になります。なお同社は、デモ取引に関する問い合わせを電話では受け付けておらず、フォームからの連絡を案内しています。デモの利用期間の考え方そのものはデモはいつまで使えるかで扱っています。

デモで確かめられること、確かめられないこと

デモの目的は「勝てるかどうかを試すこと」ではなく、本番で迷う場所を先に減らすことです。各社の記載から、確かめられる範囲と確かめられない範囲を分けます。

確かめたいことデモで確かめられるか根拠にした公表記載
購入から売却までの画面操作できる外為どっとコムはデモのメニューに「ラダー取引」「売却」「購入履歴」「判定履歴」を挙げている
回号の時間割と判定の見え方できるGMOクリック証券は取引ルールを「外為オプション取引ルールに準じます」と記載
スマートフォンでの見え方できる(2社は明記)GMOクリック証券は取引チャネルを「パソコン・スマートフォン」、GMO外貨は「スマートフォンでもPCでも本番と同じ環境で」と記載
すべての機能の動きできない場合がある外為どっとコムはデモのメニュー一覧に「一部機能制限あり」と明記
出金にかかる日数や手数料できないデモのメニューにある「振替・入出金」はデモ環境の操作で、実際の資金移動ではない
問い合わせへの対応できない楽天証券は「本サービスはサポート対象外です。」、外為どっとコムとIG証券はデモの問い合わせを電話では受け付けないと記載
自分の資金が減るときの判断できないいずれも仮想資金での取引。額の設定は各社が決めている
口座開設できるかどうかできない協会ルールの適合性の確認と各社の知識の確認は、デモとは別の手続き
表2:操作は確かめられます。お金の出入りと人の対応は確かめられません各社の公式ページおよび金融先物取引業協会「取扱ルールの概要」の記載から整理(いずれも2026年9月15日確認)。「できない場合がある」は、制限される機能の一覧が公表されていないためです

表の下2行が、デモの限界です。仮想資金では、含み損を抱えたときに判定まで待てるか、負けた直後に購入額を上げてしまわないかを試せません。損失が限定されるのは1回あたりの購入金額についてであり、取引を重ねれば資金は減ります。この部分はデモでは再現できないので、本番へ移るときは金額を最小にして操作の確認から始めてください。移る手順はデモから本番へ移るときにまとめています。

もう一点、表記の違いにも注意してください。GMOクリック証券は「本番に近いレート・環境」、GMO外貨は「本番と同じ環境」と書いています。言葉が違うため、レートや約定の扱いがどこまで同じかは、同じ条件として扱えません。デモで見えた価格の動きをそのまま本番の想定に使わないほうが安全です。途中で決済する操作の考え方は途中売却で確認できます。

デモを入口にした勧誘には注意する

デモそのものは各社が公式に提供しているものですが、「無料でデモができる」という言葉は、無登録の業者が入口として使う言い方でもあります。金融庁は、「日本で登録を受けずに日本に居住する者に対して金融商品取引を業として行うことは禁止されています。」としたうえで、「『絶対勝てる』『確実に儲かる』『すぐ簡単に稼げる』などのセールストークをうのみにしないよう注意しましょう。」と呼びかけています。分析ツールの入ったUSBなどの情報商材を買い、勧められた海外の無登録業者と取引して多額の損失が出たという相談も紹介されています。

確認の順序は逆にしないでください。同庁は「取引を始める前に、取引の相手が金融商品取引法の登録を受けている業者であることを必ず確認してください。」と書いています。デモの画面がよくできていることは、登録の有無とは無関係です。SNSやメッセージアプリで届いたデモの誘いから始めるのではなく、登録を確認した会社の公式ページから入るのが順番です。

このページで扱ったのは、6社のデモの条件だけです。デモを触る前に、ペイアウト・購入価格・取引時間・通貨ペアといった取引条件そのものを見比べておくと、デモで確かめるべき点が絞れます。条件の一覧は国内業者の取引条件を6社で比較にあります。デモのある4社に候補が残ったら、次は仮想資金を自分の入金予定額に読み替え、記録が消える条件に合わせて練習の残し方を決めてください。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。