バイナリーオプション業者比較

バイナリーオプション業者比較|国内6社の公表値を全項目で並べる

国内で個人向け店頭バイナリーオプションを扱う6社を、金融先物取引業協会の一覧で確定させたうえで全項目を並べます。権利行使価格の本数、通貨ペア、レンジ取引や売付の可否など実際に差がつく項目と、6社でそろっていて比較の材料にならない項目を、確認日つきで切り分けます。

バイナリーオプション業者比較|国内6社の公表値を全項目で並べる

業者を比較しようとして検索すると、まず出てくるのは順位です。けれども国内のバイナリーオプションでは、順位を考える前に決まっていることがあります。比較の対象が6社しかないことです。しかも、その6社が誰なのかは、自主規制機関である金融先物取引業協会が会員番号つきで一覧にして公表しています(2026年9月11日確認)。

対象が6社と分かってしまえば、あとは全部の項目を並べるだけです。実際に並べてみると、公式ページに載っている項目の多くは6社でほぼ同じ値でした。値が会社ごとに分かれるのは、取扱オプション、通貨ペア、取引時間、回号数、1回号の長さ、権利行使価格の本数、注文の締切の7項目と、社によって公表の有無が分かれる4項目です。

この記事では、対象の確定、全項目の仕分け、差がつく項目の中身、という順に並べます。点数や星は付けません。編集部の主観で会社の順番を入れ替えない方針だからです(比較・評価の基準)。表の並びも評価ではなく、比較・口座選びと同じ順にそろえています。初心者がまず見る3項目に絞った比較は初心者が比較する3項目に、アプリでできることの比較はスマホ・アプリの比較に分けてあります。

比較の対象は、協会の一覧で確定する

「国内の業者」と言うとき、その範囲を自分で決める必要はありません。金融先物取引業協会は、個人向け店頭バイナリーオプション取引を取り扱う会員各社の取引概要・取引説明書・顧客損益状況開示情報を、会員番号と会員名の表にして公開しています。2026年9月11日に見た時点で、この表に載っているのは6社でした。

会員番号会員名(協会の表記)サービス名登録番号
1113楽天証券(株)らくオプ金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第195号
1124GMOクリック証券(株)外為オプション金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第77号
1129トレイダーズ証券(株)みんなのオプション金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号
1168IG証券(株)バイナリーオプション金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第255号
1186GMO外貨(株)オプトレ!金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第271号
1509(株)外為どっとコム外貨ネクストバイナリー金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第262号
表1:会員番号の順に並べています。番号の若さは評価とは関係ありません会員番号と会員名は金融先物取引業協会「個人向け店頭バイナリーオプション取引月次速報」の表記のまま(同ページの更新日は2026年8月17日、当サイトの確認日は2026年9月11日)。登録番号は当サイトの業者データベースに2026年8月18日時点で記録した値です

この表の使いどころは、載っていない会社を見つけたときです。広告やSNSで名前を見た会社がここに無い場合、少なくとも「個人向け店頭バイナリーオプションの取扱会員として協会が概要を掲載している会社」ではありません。そのうえで、金融庁の免許・許可・登録等を受けている事業者一覧で登録の有無を確かめます。このページは2026年9月11日時点で「令和8年7月31日現在」と表示されており、金融商品取引業者等の一覧をPDFとExcelで配布しています。

金融庁は注意喚起の中で「金融商品取引法の登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。無登録業者との取引にはご注意ください。」と書いています。登録の確かめ方そのものは安全性にまとめました。比較記事としてここで言えるのは一つで、この6社の外側に候補を広げると、比較の前提そのものが変わるということです。

17項目を並べると、候補が減るのは右半分だけ

6社の公式ページで公表されている項目を突き合わせると、値の分かれ方が4通りになりました。6社とも同じもの、5社は同じでIG証券だけ別のもの、会社ごとに違うもの、そして一部の社で記載を確認できないものです。

国内バイナリーオプション6社の公表項目を4つに仕分けたマトリクス。6社とも同じなのは権利行使の型、途中売却、コールの判定条件。5社は同じでIG証券だけ別なのはペイアウト額、取引単位、購入価格の示し方、新規の売付。会社ごとに違うのは取扱オプション、通貨ペア、取引時間、回号数、1回号の長さ、権利行使価格の本数、注文の締切。公表を確認できない社があるのは購入価格の下限、デモ取引、取引手数料、権利行使価格の本数
図1:左の2列は7項目あり、並べても候補は1社も減りません6社の公式ページの記載から仕分けました(2026年9月11日確認)。「公表を確認できない」は参照したページに記載が無かったという意味で、その制度が無いという意味ではありません

仕分けて分かるのは、比較サイトでよく見出しになる項目ほど、6社で差が無いという事実です。ペイアウト、手数料、途中売却、判定条件はどれも左の2列に入ります。これらを見出しにして「◯◯社が有利」と書けるとしたら、比べた相手が国内の6社ではなかったか、条件を限定した話のどちらかです。

一方で、右の2列に入った項目には実際に幅があります。ここから先は、その中でも損益の決まり方に直接つながる3項目を順に見ます。取引時間と購入価格については初心者が比較する3項目で扱ったので、この記事では重ねません。

差がつく①:取引の型と、注文でできること

最初に見るのは、そもそも何を売買する商品なのかという枠組みです。ここが違うと、他の項目をそろえて比べる意味が薄くなります。

会社取扱オプション新規注文途中売却ペイアウト・取引単位
GMOクリック証券ラダーオプション(ヨーロピアンタイプ)新規取引は購入、決済取引は売却可(決済取引は売却)1枚につき1,000円(固定)/1枚
楽天証券ラダーオプション(ヨーロピアンタイプ)新規購入と転売のみ。売却から開始することはできません可(転売)1枚につき1,000円(固定)/1枚
みんなのオプションラダーオプション(ヨーロピアンタイプ)新規の買付のみを取扱い、注文方法は成行注文可(チケットを途中売却することは可能です)1Lotあたり1,000円/1Lot
GMO外貨ラダーオプション/レンジオプション新規注文は購入のみです。売建(ショートポジション)の取り扱いはありません。可(取引可能期間中)1口あたり1,000円/1口(刻み値10円)
外為どっとコムラダー取引(ヨーロピアンタイプ)成行によるオプションの購入(買い建て)のみ可(取引可能時間中)1Lotにつき1,000円(固定)/1Lot
IG証券バイナリーラダーオプション(ヨーロピアンタイプ)※証拠金取引買付取引、新規の売付取引の両方が可能可(保有ポジションの途中決済)0.1ロット10,000円/0.1ロット単位
表2:レンジを扱うのが1社、売付から入れるのが1社です各社の公式ページの表記をそのまま転記しました(2026年9月11日確認)。IG証券だけペイアウトの桁が違うのは、単位が0.1ロットで、価格を0〜100ポイントで提示する設計だからです

6社のうち5社は、ラダー取引だけを扱い、新規は購入からしか始められません。買った金額がそのまま損失の上限になる形です。これに対してGMO外貨は、ラダーに加えてレンジオプションを扱うと公表しています。レンジは、判定価格が決められた上下の価格に挟まれた範囲に収まるかどうかを選ぶ型です。同社は「取引開始時に6本の権利行使価格(ラダー)から、上下2つの権利行使価格に挟まれた権利行使価格帯(レンジ)を設定します。」と説明しています。ラダーとレンジの考え方の違いはラダーとレンジの違いに整理しました。

オプトレ!を案内するGMO外貨の公式ページの画面
オプトレ!を案内するGMO外貨の公式ページの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。6社のうちレンジオプションの取扱いを公表しているのはこの会社だけで、この記事で引用した権利行使価格6本やレンジの設定方法は、このページから辿る取引概要に書かれています。出典 GMO外貨「オプトレ!」/キャプチャ取得日 2026年8月21日、記載の確認日 2026年9月11日

もう一方の例外がIG証券です。同社は「当社のバイナリーオプション取引は証拠金取引です」と明記し、新規の売付から入ることもできると公表しています。売りから入れるということは、購入代金が損失の上限という前提が当てはまらないということです。証拠金の考え方を含めて、他の5社とは別の商品として読む必要があります。詳しくはIG証券が証拠金取引である意味に書きました。

差がつく②:1回号に並ぶ権利行使価格の本数

次は、1回号の中で自分が選べる選択肢の数です。権利行使価格とは、判定価格がそれより上か下かを選ぶための基準になる価格のことで、これが何本並ぶかで1回号あたりの選択肢が決まります。ここは6社の中で最もはっきり数字が分かれた項目でした。

国内バイナリーオプション6社が1回号に提示する権利行使価格の本数を横棒で並べた図。GMO外貨は6本、楽天証券は上下均等に7本、外為どっとコムは原資産ごとに7本、みんなのオプションは計8本。GMOクリック証券は本数を固定せず回号ごとに値幅と本数を設定すると記載し、IG証券は取引概要で本数の記載を確認できなかった
図2:本数を公表しているのは4社で、6本から8本の間に収まります各社の公式ページの記載から作図(2026年9月11日確認)。破線の2社は本数の記載を確認できなかった会社で、選択肢が無いという意味ではありません

数字を公表している4社は、GMO外貨が「取引開始時に6本の権利行使価格(ラダー)を設定します。」、楽天証券が「上下均等に7本の権利行使価格を設定」、外為どっとコムが「原資産毎に7本の権利行使価格(ラダー)を提示」、みんなのオプションが「計8本を設定します」と書いています。差は2本です。

残る2社は性質が違います。GMOクリック証券は本数を固定していません。同社は「各権利行使価格の値幅・本数は、中長期的な為替相場の変動から、回号開始直後から極端に高いペイアウト倍率とならないよう設定しております」と書き、重要経済指標の発表をまたぐ回号などでは他の回号と異なる場合があるとしています。本数が公表されていないのではなく、回号ごとに変える設計だと公表されているという読み方になります。IG証券については、参照した取引概要のページで本数の記載を確認できませんでした。

ここで気をつけたいのは、本数の多さを有利さと読み替えないことです。選択肢が増えても、それぞれの当たる見込みは購入価格に反映されます。当たりにくい権利行使価格ほど安く買えて、当たりやすいものほど高くなるという関係はペイアウトと購入価格の関係で扱っています。本数が増えて変わるのは、自分の予想に近い基準価格を見つけやすくなるかどうかまでです。

差がつく③:通貨ペアは5種類から8種類まで

3つ目は取扱通貨ペアです。ここも会社ごとに幅があり、上限と下限で3種類の差があります。

会社公表されている通貨ペア
GMOクリック証券5米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドル
楽天証券5米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドル
みんなのオプション5USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、EUR/USD
GMO外貨8USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、EUR/USD、AUD/JPY、NZD/JPY、GBP/USD、AUD/USD
外為どっとコム6(うち1つは回号中止)米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円、ポンド/円、トルコリラ/円(2021年11月24日より中止)
IG証券7USD/JPY、GBP/JPY、EUR/JPY、EUR/USD、AUD/JPY、GBP/USD、AUD/USD
表3:6社に共通しているのは米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドルの5つです各社の公式ページの表記をそのまま転記しました(2026年9月11日確認)。表記がアルファベットの会社と日本語の会社があるため、公式ページの書き方のまま載せています

6社すべてが扱っているのは、米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円、ポンド/円の5つです。多い会社はここにNZドル/円、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルが加わります。外為どっとコムはトルコリラ/円も表に掲げていますが、同ページには2021年11月24日より中止という注記が付いています。数だけを並べると6種類に見えるため、注記まで読む必要のある例です。

通貨ペアの数が多いことが選ぶ理由になるかどうかは、扱う通貨によります。最初の口座で5つ全部を使う人は多くありません。値動きの情報が集めやすい米ドル/円だけを見るなら、5種類の会社と8種類の会社の差は実質的にありません。逆に、クロス通貨まで扱うつもりなら、選べる会社が2社に絞られます。通貨ペアごとの性質は通貨ペア分析にまとめました。

そろっている項目は、比較の材料にしない

図1の左2列に入った項目は、並べても候補が減りません。それでも確認しておく価値はあります。そこが差にならないと知っていれば、「業界最高水準」といった表現を見たときに、何と比べた話なのかを自分で聞き返せるからです。

6社すべてで一致していたのは3項目でした。権利行使の型はどの社もヨーロピアンタイプで、判定時刻にだけ権利行使されます。途中売却は6社とも可能です。コールの判定条件も、判定価格が権利行使価格以上ならペイアウトという形で共通しています。

5社で一致していたのが4項目です。ペイアウト額は5社が1,000円固定で、取引単位は1枚・1Lot・1口と呼び方こそ違うものの実質は同じです。購入価格は円で示され、新規は購入のみ。この4項目でIG証券だけが別の設計になっています。取引手数料についても、5社が無料または0円と公表しており、IG証券だけは参照した取引概要で記載を確認できませんでした。

つまり、1社を除けば、商品の骨格は横並びです。これは各社が示し合わせた結果ではなく、個人向けの店頭バイナリーオプションが自主規制の枠の中で設計されていることの表れでもあります。枠そのものの中身は初心者が比較する3項目で協会の取扱ルールとして引用しました。

公表値の外側にも、確かめられるものがある

ここまでは取引条件の話です。金融庁は、登録を受けた業者と取引する場合でも、業者の信用力を慎重に判断する必要があるとしたうえで、次のように書いています。「金融商品取引業者は、金融商品取引法に基づき、業務及び財産の状況に関する事項を記載した説明書類をウェブサイト又は営業所に備え置く方法により開示していますので、業者を選定する際の参考にしてください。」(2026年9月11日確認)

業者選びの参考にできる資料が、取引条件の表とは別に存在するということです。同じ注意喚起には、悪質な業者と取引した場合には判定時のレートが投資者に不利になるように意図的に調整されるなど、不利益を被るおそれがあるという記述もあります。相対取引である以上、条件表だけを見比べても分からない部分が残ります。

もう一つ、表1で参照した協会の一覧には、6社それぞれの「取引概要」「取引説明書(契約締結前交付書面)」「顧客損益」という3つのリンクが並んでいます。取扱会社ごとの顧客損益状況が、同じ場所から辿れる形で開示されています。当サイトではこの数値をまだ取得・照合していないため、この記事には載せません。自分で見る場合は、協会の一覧から各社のリンクをたどってください。損益の考え方そのものは投資リスクについてに書いています。

条件から絞る

ここまでの公表値で機械的に判定できる条件を並べます。「おすすめ」ではなく、どういう条件の人が対象なのかを先に書きます。条件に合う会社が1社しかない項目は、その会社が優れているのではなく、その条件を公表しているのが1社だという意味です。

  • レンジ取引も試したい人:レンジオプションの取扱いを公表しているのはGMO外貨の1社です(GMO外貨のレンジオプション
  • 売りから入る取引を検討している人:新規の売付取引が可能と公表しているのはIG証券の1社で、証拠金取引になります
  • 米ドル/円以外のクロス通貨まで扱いたい人:NZドル/円や豪ドル/米ドルまで公表しているのはGMO外貨(8種類)とIG証券(7種類)の2社です
  • 1回号でできるだけ多くの基準価格から選びたい人:本数を公表している4社のうち、最も多いのはみんなのオプションの計8本です(みんなのオプションの購入価格
  • 1回号を長めに取りたい人:1回号3時間と公表しているのはGMOクリック証券の1社です(GMOクリック証券の回号
  • 朝いちばん早く注文したい人:取引開始が7時台と公表しているのは、みんなのオプション(7:10)とGMO外貨(7:25)の2社です

各社の取引ルールはGMOクリック証券楽天証券みんなのオプションGMO外貨外為どっとコムIG証券の各ページにも個別にまとめています。取引時間そのものの比べ方は楽天証券の取引時間外為どっとコムの取引ルールも参考になります。

この記事で確認できなかったこと

参照したページの範囲では、次の項目を確認できませんでした。推測で埋めずに残します。

  • GMOクリック証券とIG証券の、1回号あたりの権利行使価格の本数(GMOクリック証券は回号ごとに値幅・本数を設定すると公表しており、固定の本数がありません)
  • IG証券の取引手数料(参照した取引概要に記載を確認できませんでした。手数料が無いという意味ではありません)
  • 楽天証券の購入価格の下限
  • みんなのオプションとIG証券のデモ取引の有無
  • 楽天証券の注文締切が判定時刻の何分前かという分数の記載
  • 6社それぞれの顧客損益状況の数値(協会の一覧から辿れますが、当サイトではまだ取得・照合していません)
  • 表1の登録番号のうち、2026年9月11日時点で各社ページを再確認できていないもの(記録は2026年8月18日時点の値です)

取扱条件は変更されます。次回の確認は2026年12月10日を予定していますが、口座を開く前には、その時点の公表値を各社のページと協会の一覧で見直してください。当サイトが使っている情報源の考え方は情報源についてに書いています。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。