通貨ペア比較

バイナリーオプションの通貨ペアは5〜8組|同じ会社のFXとの差

国内でバイナリーオプションを扱う6社の通貨ペアは5組から8組です。同じ運営会社のFXでは公表値で24通貨ペアから42通貨ペア、IG証券は約100銘柄。目的の通貨ペアが一覧に無いときの選択肢を、公表値と確認日つきで整理しました。

国内でバイナリーオプションを扱う6社が公表している通貨ペアは、いちばん少ない会社で5組、いちばん多い会社で8組です(2026年10月28日確認)。カナダドル/円やスイスフラン/円のように、FXでは当たり前に並んでいる通貨ペアを探しても、6社のどのページにも見つかりません。会社を替えても増えないので、「他社ならあるはず」という探し方では終わりません。

一方で、同じ会社がFXでは何十もの通貨ペアを並べています。外為どっとコムは自社のFX取引概要に「合計42通貨ペア」と書いていますが、同社のバイナリーオプションは一覧に6組、そのうち1組は回号が中止されたままです。同じ運営会社、同じサイトから入る商品でも、選べる通貨ペアの数は一桁違います。

この記事は、6社の通貨ペアを公式表記のまま書き出したうえで、同じ会社のFXで公表されている通貨ペア数と並べ、目的の通貨ペアが無いときの分かれ道を整理します。通貨ペアの側から会社を逆引きしたい場合は通貨ペア比較、会社ごとの条件を全項目で並べたものはバイナリーオプション業者比較にあります。ここでも順位や点数は付けません(比較・評価の基準)。

6社が公表している通貨ペアを、そのまま書き出す

まず、各社の公式ページに載っている表記をそのまま並べます。言い換えや単位の統一をすると、どこまでが公式の記載なのかが分からなくなるためです。

会社(商品名)バイナリーオプションの通貨ペア(公式表記)組数同じ会社のFXの通貨ペア数(公式の記載)
GMOクリック証券(外為オプション/FXネオ)米ドル/円(USD/JPY)、ユーロ/円(EUR/JPY)、ポンド/円(GBP/JPY)、豪ドル/円(AUD/JPY)、ユーロ/米ドル(EUR/USD)5組「合計30通貨ペア(ラージ銘柄含む)」(2025年3月7日のプレスリリース)
楽天証券(らくオプ/楽天FX)米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドル5組-(参照した取引ルールのページに通貨ペア数の記載を確認できませんでした)
トレイダーズ証券(みんなのオプション/みんなのFX)USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、EUR/USD5組-(参照したFXの紹介ページに通貨ペア数の記載を確認できませんでした)
GMO外貨(オプトレ!/外貨ex)USD/JPY(米ドル/円)、EUR/JPY(ユーロ/円)、GBP/JPY(英ポンド/円)、AUD/JPY(豪ドル/円)、NZD/JPY(ニュージーランドドル/円)、EUR/USD(ユーロ/米ドル)、GBP/USD(英ポンド/米ドル)、AUD/USD(豪ドル/米ドル)8組(「8通貨ペア」と明記)「24通貨ペア」(トップページのサービス紹介)
外為どっとコム(外貨ネクストバイナリー/外貨ネクストネオ)USD/JPY(米ドル/円)、EUR/JPY(ユーロ/円)、EUR/USD(ユーロ/米ドル)、AUD/JPY(豪ドル/円)、GBP/JPY(ポンド/円)、TRY/JPY(トルコリラ/円)一覧6組。TRY/JPYは回号中止「合計42通貨ペア」(FX取引概要)
IG証券(バイナリーオプション/FX)USD/JPY、GBP/JPY、EUR/JPY、EUR/USD、AUD/JPY、GBP/USD、AUD/USD7組(株価指数・商品は別に記載)「約100銘柄を取り扱っております」(FXのページ)
表1:バイナリーオプション側は組数を数えられますが、FX側は会社によって数の書き方が違います各社の公式ページの表記をそのまま転記しました(2026年10月28日確認)。「-」は参照したページに通貨ペア数の記載を確認できなかったという意味で、通貨ペアが無いという意味ではありません。会社の並び順は比較・口座選びと同じで、評価ではありません

バイナリーオプション側は、6社とも通貨ペアを1組ずつ列挙しているので、読み手が数えられます。主要5組である米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、ユーロ/米ドルは6社すべてにあり、そこから増えるのはGMO外貨の3組(NZドル/円、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル)とIG証券の2組(ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル)だけです。

外為どっとコムの一覧には6組目としてトルコリラ/円が載っていますが、同じページに「2021年11月24日(水)第6回号より当分の間、『外貨ネクストバイナリー』の「トルコリラ/円(TRY/JPY)」回号を中止いたします」という注記が付いています。数だけを拾うと6組に見えるため、実際に発注できる組数としては5組と読む必要があります。同社の取引ルール全体は外為どっとコムの取引ルールに整理しました。

IG証券の7組には、他社に無い注意点があります。同社のバイナリーオプションは証拠金取引として提供されており、取引概要にはポジションを保有する際に最大損失相当額に相当する維持証拠金が必要になる旨の記載があります。株価指数や商品を原資産とするバイナリーオプションの記載もあります。通貨ペアの組数だけを他社と横に並べると、この商品設計の違いが表に出ません(IG証券が証拠金取引である意味)。

同じ会社のFXでは24通貨ペアから42通貨ペア

次に、同じ運営会社がFXで公表している通貨ペア数を並べます。バイナリーオプションの組数とFXの通貨ペア数を、同じ軸の上で見るためです。

同じ運営会社のバイナリーオプションとFXで選べる通貨ペアの数を横棒で比べた図。GMOクリック証券は5組と30通貨ペア、楽天証券は5組とFX側の記載なし、トレイダーズ証券は5組とFX側の記載なし、GMO外貨は8組と24通貨ペア、外為どっとコムは5組と42通貨ペア、IG証券は7組と約100銘柄
図1:バイナリーオプションの棒は、同じ会社のFXの棒に埋もれる長さです各社の公式ページとプレスリリースの記載から作成(2026年10月28日確認)。FX側の通貨ペア数の記載を確認できたのは6社中4社で、楽天証券とトレイダーズ証券は破線で「記載なし」として同じ図に残しています。棒の長さは公表値で、条件の良さを示すものではありません

記載を確認できた4社では、FXの通貨ペア数は24通貨ペア、30通貨ペア、42通貨ペア、約100銘柄という並びになりました。バイナリーオプション側が5組から8組ですから、同じ会社の中で、選べる通貨ペアの数は3倍から10倍以上の開きがあります。母数は6社中4社で、楽天証券とトレイダーズ証券については、参照したページに通貨ペア数の記載を確認できなかったため数を書いていません。

この差は「FXのほうが優れている」という話ではありません。確認できるのは、バイナリーオプションという商品では、国内6社のどこを選んでも主要5組を中心とした狭い範囲しか扱っていないという事実だけです。扱う通貨ペアを広げたいという動機がある人にとっては、会社選びでは解決しない種類の制約になります。

通貨ペアの数が増えると、取引のしやすさではなく確認する材料が増えます。通貨ペアごとに政策金利を決める機関も指標の公表時刻も違うため、扱う組を増やせば見るべき予定表も増えます。値動きの幅そのものの違いは通貨ペアごとの値動きの違いに、最初の1組をどう決めるかは初心者の通貨ペアの選び方に分けました。

数え方がそろっていないので、引き算は目安にとどめる

図1の棒を見て、たとえば外為どっとコムは「42から5を引いて37組ぶん少ない」と計算したくなります。実際にはそう引き算できる前提がそろっていないので、ここは慎重に書きます。

まず、GMOクリック証券の30通貨ペアは2025年3月7日のプレスリリースに書かれた発表時点の数です。同社のスプレッド・取引手数料のページには通貨ペアが並んでいますが、「◯通貨ペア」という合計の記載は確認できませんでした。しかもこの30には「ラージ銘柄含む」と書かれています。同じ通貨ペアの別銘柄を1つとして数えているため、通貨の組み合わせの種類としての数とは意味が違います。

次に、IG証券の「約100銘柄」は通貨ペアという単位ではなく銘柄という単位で書かれており、同じページに「最新の銘柄数は、取引システム上でご確認ください」という案内が添えられています。約という語と、取引システムで確認するよう促す記載があるものを、確定した数として扱いません。

GMO外貨の24通貨ペアはトップページのサービス紹介にある記載で、外為どっとコムの42通貨ペアはFX取引概要にある記載です。出どころのページの性質も、更新の頻度もそろっていません。このため当サイトでは、会社ごとの差を一つの数字に丸めず、公表されている数をそのまま並べて、数え方の違いを注記として残す形にしています。横断比較でどこまで踏み込むかの考え方は情報源についてに書いています。

目的の通貨ペアが一覧に無いときの分かれ道

ここまでの公表値を、読者の側の順番に並べ替えます。会社を先に選ぶのではなく、取引したい通貨ペアを先に決めて、その通貨ペアが一覧にあるかどうかで分けます。

取引したい通貨ペアが国内6社のバイナリーオプションの一覧にあるかで3つに分かれる分岐図。主要5組は6社すべてが扱い候補が減らない。ポンド米ドルと豪ドル米ドルはGMO外貨とIG証券の2社、NZドル円はGMO外貨の1社。カナダドル円やスイスフラン円など一覧に無い通貨ペアは会社を変えても取引できない
図2:右端に入った通貨ペアは、バイナリーオプションの会社選びでは解決しません6社の公式ページの記載から作成(2026年10月28日確認)。扱う社数が1社や2社であることは、その会社の条件が良いことを意味しません。カナダドル/円などは、参照した6社のページに記載を確認できなかった通貨ペアの例です

いちばん左の分岐、つまり主要5組のどれかを取引したい人は、通貨ペアでは候補を絞れません。6社すべてが取り扱いを公表しているため、ここから先は取引時間、1回号の長さ、購入価格の下限、注文の締切といった項目で比べることになります。その材料はバイナリーオプション業者比較にそろえてあります。

真ん中の分岐に入ると、候補は1社か2社です。ポンド/米ドルと豪ドル/米ドルはGMO外貨とIG証券、NZドル/円はGMO外貨だけが載せています。ここで注意したいのは、候補が少ないことと条件が良いことは別だという点です。扱う会社が1社しかなければ、他社と条件を比べる余地そのものがありません。比べる相手がいない状態で申し込むことになるので、その会社の取引ルールを自分で読み切れるかどうかが先に来ます。GMO外貨の8組についてはオプトレ!の通貨ペアで、判定に使う桁数まで整理しました。

右の分岐が、この記事の本題です。カナダドル/円、スイスフラン/円、南アフリカランド/円、メキシコペソ/円などは、参照した6社のページに記載を確認できませんでした。国内のバイナリーオプションでは、会社を替えても扱える通貨ペアは増えません。この場合に残る選択肢は、主要5組のどれかで取引するか、その通貨ペアはバイナリーオプションでは扱わないと決めるか、商品そのものを変えるかの3つです。

FXへ移ることは「通貨ペアを増やす」ことではない

3つめの選択肢、つまり同じ会社のFXへ移る場合に何が変わるのかを、同じ軸で並べます。通貨ペアの数だけを見て移ると、変わるのが数だけではないことを見落とします。

バイナリーオプションと店頭FXを同じ4つの軸で左右に並べた比較図。選べる通貨ペアは5組から8組に対し24から42通貨ペア、1回の損失は購入代金が上限に対し保証金以上の損失が出る可能性、結果が決まる時点は判定時刻に対し自分の決済、必要な資金は購入代金に対し保証金
図3:変わるのは通貨ペアの数ではなく、損失がどこで止まるかです外為どっとコムのFX取引概要、IG証券のバイナリーオプション取引概要、GMO外貨のオプトレ!取引概要、金融庁の注意喚起の記載から作成(2026年10月28日確認)。どちらが有利かを示す図ではありません

外為どっとコムはFX取引概要に「お客様がお預けになった保証金額以上のお取引額で取引を行うため、保証金以上の損失が出る可能性がございます。」と書いています。同じページには「相場の急激な変動や評価対象データの量などの影響により、ロスカット判定のための評価や反対売買の執行に遅延が生じ、その結果としてお預かりしたご資産以上の損失が発生する可能性がございます。」という記載もあります。

バイナリーオプションでは、1回あたりの損失は支払った購入代金が上限です(IG証券は証拠金取引で扱いが異なります)。ただしこれを安全さと読み替えないでください。金融庁は「短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれがあります」と注意喚起しています。1回の上限があることと、資金が減らないことは別の話です。損失の性質の違いはバイナリーオプションとFXの損失の違いと投資リスクについてにまとめてあります。

外為どっとコムの外貨ネクストバイナリーを案内する公式ページの画面
外為どっとコムのバイナリーオプション「外貨ネクストバイナリー」を案内する公式ページの引用キャプチャ(ロゴ・商標の権利は運営会社に帰属)。この会社は同じサイトでFXも提供しており、FX取引概要には「合計42通貨ペア」、バイナリーオプションの取引ルール概要には6組の一覧とトルコリラ/円の回号中止の注記があります。出典 外為どっとコム「外貨ネクストバイナリー」/キャプチャ取得日 2026年8月21日、記載の確認日 2026年10月28日

もう1つの違いは、結果が決まる時点です。バイナリーオプションは回号ごとの判定時刻で自動的に結果が確定し、そこで取引が終わります。FXでは自分が決済するまでポジションが残り、必要な資金の考え方も購入代金ではなく保証金になります。通貨ペアを増やすために商品を変えるという判断は、損失の止まり方と決済の方法を同時に変えるという判断です。レバレッジという仕組みの違いはレバレッジの違いに書きました。

通貨ペアの多さを売りにする相手には、登録の確認が先

「国内では扱っていない通貨ペアを取引できる」という案内は、無登録の業者が使う売り文句にもなります。金融庁は「日本で登録を受けずに日本に居住する者に対して金融商品取引を業として行うことは禁止されています」と示し、「無登録業者と取引した場合は、トラブルが生じても無登録業者への追及は極めて困難です」と注意喚起しています(2026年10月28日確認)。

扱う通貨ペアの数は、公式ページに書いてあれば誰でも確認できる項目です。一方で、その相手が登録を受けているかどうかは、金融庁が公表する一覧で照合しないと分かりません。通貨ペアが多いという一点を理由に相手を決めると、照合の順番が逆になります。確認の手順は登録を確認する手順に、国内と海外の違いは国内・海外の違いに整理しました。当サイトは金融庁に登録された国内業者だけを扱います。

金融庁は同じページで「一定時間後のレートをピンポイントで高い確度で予測することは非常に困難です」とも書いています。選べる通貨ペアが5組でも100銘柄でも、この前提は変わりません。数が増えて変わるのは選択肢の幅で、予測の当たりやすさではありません。

この記事で確認できなかったこと

参照したページの範囲では、次の項目を確認できませんでした。推測では埋めません。

  • 楽天証券とトレイダーズ証券のFXの取扱通貨ペア数(参照した「楽天FX 取引ルール」と「みんなのFX」のページに「◯通貨ペア」という記載を確認できませんでした。通貨ペアの一覧そのものは別ページに置かれています)
  • GMOクリック証券のFXネオの現在の通貨ペア数(確認できたのは2025年3月7日のプレスリリースにある「合計30通貨ペア(ラージ銘柄含む)」という発表時点の数です)
  • IG証券のFXの正確な銘柄数(「約100銘柄」と「最新の銘柄数は、取引システム上でご確認ください」という記載までです)
  • 各社がバイナリーオプションの通貨ペアを主要5組を中心に設定している理由(6社のいずれのページにも説明を確認できませんでした)
  • 外為どっとコムのトルコリラ/円が再開される条件や時期(注記は「当分の間」とだけ書かれています)
  • 通貨ペアごとの取引高や利用者数の内訳(金融先物取引業協会は月次のデータを公開していますが、当サイトは通貨ペア別の内訳をまだ取得・照合していません)

取扱通貨ペアは追加や中止が行われます。次回の確認は2026年12月27日を予定していますが、口座を開く前には、その時点の公表値を各社のページで確かめてください。

この記事の出典

金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。