レンジ取引の購入価格も、ラダーと同じ考え方で決まります。GMO外貨は、コール・プット・レンジイン・レンジアウトのいずれについても「『取引終了までの期間』、『原資産価格』等のいくつかの要因を用いてブラック・ショールズ式を用いた結果得られた値に、スプレッドを考慮して算出します」と公表しています。
ここから導かれるのは、インとアウトの購入価格を足しても1,000円にはならないという事実です。差がスプレッドにあたります。
この記事では、公表されている計算例、帯の位置による価格差、そして価格の見方を確認します。
インとアウトを足すと1,000円を超える
同社は、スプレッドを40円とした場合の計算例を公表しています。
ペイアウト金額 1,000円 ≠ レンジインオプション価格 620円 + レンジアウトオプション価格 420円
620円と420円の合計は1,040円で、ペイアウトの1,000円を40円上回ります。インとアウトを1口ずつ買えば必ずどちらかは当たりますが、収支は40円のマイナスで確定します。
この関係はラダーでも同じで、同社はコール620円+プット420円という同形の例も併記しています。
同社の取引概要では、購入時は1口単位で1口あたりの金額は40円〜990円、ペイアウト金額は1口あたり1,000円、売却時は1口あたり10円〜(1,000円−スプレッド金額)と記載されています。1口あたりの最小の値幅(刻み値)は10円です。
帯の位置で価格が変わる
同じ回号でも、選ぶ帯によってインとアウトの価格は違います。判断の目安は、現在のレートがその帯の中にあるかどうかです。
- 現在のレートを含む帯:判定まで動かなければインが当たる → インの価格は高く、アウトの価格は安い
- 現在のレートから離れた帯:そこまで動いて止まる必要がある → インの価格は安く、アウトの価格は高い
離れた帯のインが安いのは、条件が厳しいからです。安い価格は「割安」ではなく「届きにくい」ことの表れです。
残り時間で価格は動き続ける
同社は「『取引終了までの期間』や『原資産価格』が変動することにより、取引価格もリアルタイムで変動します。そのため、判定時間直前や原資産価格の急激な変動により、取引価格が急激に変動する場合があります」と注意しています。
判定が近づくほど、価格は両端へ寄ります。現在のレートが帯の中にあれば、インの価格は1,000円へ近づき、アウトの価格は0円に近づきます。判定間際に安く見えるチケットは、それだけ条件が厳しいということです。
売却価格は別に決まる
売却する場合の価格も同じ要因から算出されますが、扱いが異なります。同社は売却価格について「ブラック・ショールズ式を用いた結果得られた値を考慮して算出」とし、原資産価格・取引終了までの期間・ボラティリティを一定間隔で参照するとしています。
理論的には条件が同一のオプションの売却価格の和はペイアウト額と等しくなるものの、実際の売却価格は理論売却価格とは異なる値になるとも明記されています。買値と売値の差は、取引のたびに負担になります。
価格を見るときの3点
- 現在のレートが帯の中にあるか(インとアウトのどちらが高いかで確認できます)
- 購入価格から計算した損益分岐の勝率(購入価格 ÷ 1,000円)
- インとアウトの価格の合計(1,000円をどれだけ超えているかが、その時点の負担の目安になります)
まとめ:理論値+スプレッドで決まる
- 購入価格はブラック・ショールズ式の値にスプレッドを加えたもの
- イン620円+アウト420円=1,040円(同社の計算例)。両方買えば差額は戻らない
- 現在のレートを含む帯ほどインは高く、アウトは安い
幅の決まり方はレンジ幅の解説、ラダーの価格はラダー取引の購入価格で扱っています。
この記事の出典
金額・時刻・取引ルールは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、取引の前に各社の公式ページで確かめてください。
- GMO外貨「オプトレ!のお取引ルール」 取扱業者の公式ページ / 確認日 2026年8月18日
- GMO外貨「オプトレ!とは」 取扱業者の公式ページ / 確認日 2026年8月18日
- GMOクリック証券「プレミアムとは(外為オプション 予備知識)」 取扱業者の公式ページ / 確認日 2026年8月18日