という方は多くいます。今回は、バイナリーオプションで借金をしないために投資家が守るべきことについて解説します。
バイナリーオプションで借金をしないために投資家が守るべき5か条
第1条.バイナリーオプションは余剰資金でやりなさい!
FXトレードの場合、国内FX業者には「追証」というものがあります。
FXは、口座に入金した証拠金額にレバレッジを掛けてトレードをする「証拠金取引」です。
そのため、予想した方向と逆方向に大きく為替レートが動いた場合に、通常はFX業者が証拠金残高がゼロになる直前で「強制ロスカット」を行い、ポジションを解消するのですが、世界的な事件やニュースがあると、相場が急変動してしまい、「強制ロスカット」が間に合わずに、投資家の証拠金残高がマイナス残高になってしまうことがあります。
このマイナス分は「投資家がFX会社から借金をしている」ことになるため、債務ですから、返済しなければなりません。
このときにFX業者が投資家にマイナス分を請求することを「追証(おいしょう)」と言うのです。
FXトレードでは
のです。
※海外FX業者は「追証」という仕組みがないので、口座に入金したお金以上に損をすることはありません。国内FX業者のみです。
バイナリーオプショントレードの場合は
投資家はオプションを購入したら
- それが0円になるか?
- 1.8倍~1.9倍になるか?
のシンプルなトレードです。
のです。
つまり、バイナリーオプションで借金をしてしまう要因というのは
に他ならないのです。
バイナリーオプションで借金をしないために重要なのは
ということです。
これを実現するためには、バイナリーオプションで利用する1日の予算を決めることが重要です。
月10万円はバイナリーオプション投資をして良い
という予算設計にする場合は
- 1日の予算 = 10万円 / 20営業日 = 5,000円
です。
- 1日に許されるトレード回数 = 1日の予算:5,000円 / 最低取引額:1,000円 = 5回
なのです。
というルールにしてしまえば、予算オーバーして借金をする必要もありませんし、5回に集中するのですから「確実に勝てるタイミングでトレードをしよう」というモチベーションが働きます。
資金管理が重要なのです。
第2条.バイナリーオプションは自分でやりなさい!
バイナリーオプションで借金をしてしまうもう一つの要因に「バイナリーオプション詐欺」というものがあります。
「バイナリーオプション」の名を借りて・・・
- 私に任せれば、このぐらい儲かりますよ。
- このツールを使えば、自動的に何百万円も儲かりますよ。
- このノウハウを使えば、自動的に何百万円も儲かりますよ。
・・・
と、ツールやノウハウを販売したり、代行するという形でお金を預かるような詐欺行為をする事件が多くあります。
冷静に考えればわかりますが・・・
数万円のツールを購入して、何百万円が儲かるなら
「なぜ、その販売業者は自分でやらないのでしょうか?」
「なぜ、その販売業者はそんなに安く販売するのでしょうか?」
おかしな点が多いのです。
他人に任せて儲かるなら、誰もがやっている!
美味しい話は、詐欺行為の可能性がある!
ということを知る必要があります。
バイナリーオプションのスキルというのは
書籍やウェブサイトで勉強しながら、自分自身で実践して、毎日トレードノートを付けて、をの蓄積がノウハウになるものです。
ということがバイナリーオプションで借金をしないためには、重要なポイントなのです。
※海外バイナリーオプション業者が詐欺業者と書かれているウェブサイトなどもありますが、そうではありません。海外バイナリーオプション業者でも、金融ライセンスを取って、営業している優良企業もあるのです。
第3条.バイナリーオプションは「テクニカル分析」でトレードしなさい!
バイナリーオプションで借金を負ってしまう投資家は
バイナリーオプションを「ギャンブル」や「スピードくじ」「丁半ばくち」の感覚でやってしまうのです。
これも冷静に考えてもらえればわかりますが・・・
- 予想が当たったら、1.9倍
- 予想が外れたら、0円
ですから、「運」でやる以上、回数が増えれば増えるほど、勝率は50%に近づいていくのです。
これを「大数の法則」と言います。
大数の法則とは
というものです。
ということになります。
- 勝率50%
で
- 予想が当たったら、1.9倍
- 予想が外れたら、0円
なら、負け続けるのは火を見るよりも明らかです。
0.1倍分がバイナリーオプション業者の収益ですから、その分徐々に資産が削られてしまうのです。
ということは
ということなのです。
バイナリーオプションを「運」でやっていたら、必ず負けてしまいます。
しかも、「運」でバイナリーオプションをやると、いつでもトレードできてしまいます。バイナリーオプションは最短30秒で結果が出るので、かなりのスピードで資産を減らし、熱くなったまま足りない分を借金をしてしまうというケースが多いのです。
バイナリーオプションを「テクニカル分析」を利用してやると、1日数回、十数回しかトレードチャンスというのはないものなのです。
第4条.バイナリーオプションのトレードノートをつけなさい!
バイナリーオプションでは
- 資金管理が重要
- テクニカル分析が重要
- 自分でやることが重要
なのですから、これを確実に実行するためには「トレードノート」を付ける必要があります。
- 1日の予算
- 1日の取引可能回数
を設定した上で
なぜ、このタイミングでトレードをしたのか?
- 理由
- 結果
- 今後への展開
を、日々ノートに書き記していけば
- どのテクニカル分析手法が自分にあった方法なのか?
- どうすれば安定的に高い勝率を得られるのか?
- どういうトレードをすると失敗するのか?
のデータが蓄積されていきます。
これこそが「ノウハウ」なのです。
第5条.性格的に無理だとわかったら、潔く撤退しよう!
どんな投資にも、向き不向きはあります。バイナリーオプションにも、向き不向きがあります。
- 資金管理/予算管理をすること
- テクニカル分析で狙ったタイミングでのみトレードをすること
- 自動ツールや他人に頼らずに自分でやること
- トレードノートを付けること
この4つを実行できれば、かなり高い確率で、安定的に稼ぐことができるようになるはずですが・・・
というのも、それなりの数います。
- 1日5回までのトレードと決めていたのに、なんとか負けを取り返そうとしてルールを破ってしまう
- テクニカル分析でトレード機会が来るのを待てずに、勝手な解釈でトレードをしてしまう
- 勝率90%のツールというのがダメなことを知っていても、つい買ってしまう
- トレードノートが3日坊主で終わってしまう
・・・
これは「性格的に向いていない」のです。
資産運用、投資の方法というのは、山ほどあります。
- 株式投資
- IPO
- 優待運用
- 不動産投資
- FXのスワップトレード
- 仮想通貨
- 金・プラチナ
・・・
自分に合った資産運用方法、投資方法があるはずですので、バイナリーオプションにこだわる必要はありません。
バイナリーオプションで借金をしてしまったら、どうすれば良いの?
もし、すでに「バイナリーオプションで借金をしてしまった。」という方の場合はどう対処すれば良いでしょうか?
方法その1.普通に返済する
バイナリーオプションは投資であり、負けたからと言って、クレームを言っても、お金が戻ってくるものではありません。
バイナリーオプションで借金を背負ってしまう人は、大抵は、銀行や消費者金融から、カードローンやキャッシングで借り入れをしてしまう形ですので、銀行や消費者金融に返済する必要があるのです。
方法その2.自己破産する
「返済がままならない。」というのであれば、自己破産をする必要があります。
自己破産をして「免責」が認められれば
借金は0円
になります。
たしかに自己破産は申請するだけでは、完了しません。
裁判所が「免責」を「許可」することで、自己破産が認められるのです。
しかし、裁判所が免責を許可しない「免責不許可事由」というものがあります。
法律で決められた免責不許可事由のうち,実際によく問題になるものは,次のとおりです。
- 浪費(むだづかい)やギャンブルによって多額の借金をしてしまった場合
- 財産を隠したり,壊したり,勝手に他人に贈与したりした場合
- 破産申立てをする前の1年間に,住所,氏名,年齢,年収等の経済的な信用に関わる情報について嘘をついた上で,お金を借りたり,クレジットカードで買物をしたりしたような場合
- ローンやクレジットカードで商品を買った上で,その商品を非常に安い値段で売ってお金に替えた場合
- 破産の申立てをした日から数えて7年以内に免責を受けたことがある場合
- 裁判所や破産管財人が行う調査に協力しなかった場合
このことから
と勘違いしている方も多いのです。
破産法の正確な「免責不許可事由」を見てみると
浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと
とあります。
と考えられています。
投資なのですが、余剰資金でやらずに証拠金を使ってやるものなので「射幸行為」に該当すると考えられます。
「投資での借金も自己破産OK」
と破産法上で明記してしまったら
- イチかバチかで
- 予想が当たったら大金持ち
- 予想が外れたら大借金だけど、自己破産でチャラ
と考えて実行する方が出てきてしまうので、投資ではあるのですが、「免責不許可事由」に該当すると考えるのが一般的なのです。
そうではありません。
「裁量免責」というものがあります。
「裁量免責」とは
免責不許可事由に当てはまる行為があったとしても
- その行為の悪質さの程度
- 借金をした理由
- 現在の破産者の生活や収入の状況等
の様々な事情も考えた上で、裁判官が総合的に考慮して、破産者の立ち直りのために,例外的に免責を認めること
を言います。
バイナリーオプションによる借金だったとしても、
- 投資を現在は止めている
- 返済に真摯に取り組んでいる
- はじめての自己破産である
- 反省している
・・・
ということを裁判官に伝われば、バイナリーオプションによる借金であっても、免責が許可される可能性があるのです。
注意しなければならないのは、100%「裁量免責」は認められるわけではないということです。
「裁量免責」を認められる可能性を高めるためには、「家計収支表」を付けたり、バイナリーオプション口座を解約したことを証明するなど、様々な手続きが必要になるため、専門家の弁護士に相談することをおすすめします。
まとめ
バイナリーオプションで借金をしないために投資家が守るべき5か条
- 第1条.バイナリーオプションは余剰資金でやりなさい!
- 第2条.バイナリーオプションは自分でやりなさい!
- 第3条.バイナリーオプションは「テクニカル分析」でトレードしなさい!
- 第4条.バイナリーオプションのトレードノートをつけなさい!
- 第5条.性格的に無理だとわかったら、潔く撤退しよう!
というものがあります。
大前提になるのは
- 「借金してまで、バイナリーオプション投資をするべきではない。」
ということです。
「バイナリーオプションで借金をしないか不安。」